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貸倒損失と貸倒引当金について

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貸倒損失と貸倒引当金について

2006/07/03 00:00

tokumei

ちょい参加

回答数:3

編集

こんばんは

当期に前期の売掛が法律上の貸倒になった場合ですが、引当金を取り崩すのかそれとも貸倒損失とするのでしょうか?

会社の処理は、期中が貸倒損失で、決算で上司がまとめて引当金と振替ています。

ご教示願います。

こんばんは

当期に前期の売掛が法律上の貸倒になった場合ですが、引当金を取り崩すのかそれとも貸倒損失とするのでしょうか?

会社の処理は、期中が貸倒損失で、決算で上司がまとめて引当金と振替ています。

ご教示願います。

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1. Re: 貸倒損失と貸倒引当金について

2006/07/03 01:48

おけ

さらにすごい常連さん

編集

前期の売掛金が当期になって貸し倒れた場合には、
帳簿上では、それが法律上のものであるか否かを問わず、
引当金を当て込みますよん。

もっとも、これは決算書上でそのように出来上がっていれば
大きな問題ではないので、
当期末(中間決算をやっているなら中間決算期末)
の時点で引当金の取崩しの仕訳をしたのと
同じ結果になっていれば、OKですヨ。

なお、当期の売掛金が当期に貸し倒れた場合には
引当金を使えません。
お書きの状況ではこれが心配されますため、
念のためご注意なさってくださいネ。


また、税務上は、上の会計処理を踏まえた上で、
通達9−6−1に該当する法律上の貸倒なら
同額の減算&益金算入という別表調整を
おこないます。・・・だったはずです。

前期の売掛金が当期になって貸し倒れた場合には、
帳簿上では、それが法律上のものであるか否かを問わず、
引当金を当て込みますよん。

もっとも、これは決算書上でそのように出来上がっていれば
大きな問題ではないので、
当期末(中間決算をやっているなら中間決算期末)
の時点で引当金の取崩しの仕訳をしたのと
同じ結果になっていれば、OKですヨ。

なお、当期の売掛金が当期に貸し倒れた場合には
引当金を使えません。
お書きの状況ではこれが心配されますため、
念のためご注意なさってくださいネ。


また、税務上は、上の会計処理を踏まえた上で、
通達9−6−1に該当する法律上の貸倒なら
同額の減算&益金算入という別表調整を
おこないます。・・・だったはずです。

返信

2. Re: 貸倒損失と貸倒引当金について

2006/07/03 13:20

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

> 引当金を取り崩すのかそれとも貸倒損失とするのでしょうか?

まあ、ぶっちゃけていうと、
 どちらでもお好きなようにやってよいですよ。
となります。
理由は、どちらで経理しても、決算での貸倒引当金の設定まで全部やれば、会社の当期純利益はどちらでも同じになるからです。
(ゆえに、法人税上も、どちらでもよい。)


ただ、o_kさんがすでにお書きになられているように、当期発生した金銭債権が当期に貸し倒れた場合には引当金を使えません。
なぜならば、当期に発生した金銭債権に対しては、まだ貸倒引当金が設定されていないからです。
したがって、引当金が設定されていない金銭債権が貸し倒れたとしても、当然、引当金の取り崩しはありえないわけです。

まあ、前期以前の売掛金ということは、貸倒引当金がすでに設定されているわけですから、貸倒れが生じた場合には、貸倒引当金を取り崩すのが会計理論的には正しい処理でしょう。

ただし、この場合、仕訳方法としては、
1.貸倒れが生じたときに貸倒引当金を取り崩す。
 ( 貸倒引当金 / 売掛金 )
2.期中では貸倒引当金を取り崩さず、決算で貸倒引当金を取り崩す。
 ( 期中では 貸倒損失 / 売掛金 とし、
  決算で 貸倒引当金 / 貸倒損失 とする。)
という2種類の方法があります。

1.番は、日商簿記などで広く採用されている経理方法で、引当金が設定されている以上、その引当金の目的である貸倒れが生じたのだから、直ちに引当金を取り崩す、という考え方によるものです。

2.番は、そもそも会計とは、内部取引と外部取引をきちんと厳密に分けるべきであり、「償却費の計上」と「引当金の設定・取り崩し」は会社の内部取引であり、これを会社外部との取引である外部取引と混同してはいけない、という考え方によるものです。
この内部取引と外部取引を厳密に区別する考え方でいえば、貸倒引当金の取り崩しという取引は内部取引であるため、期中では行うべきではありません。
内部取引とは決算で行うべき取引ですので、期中においては引当金を取り崩すべきではなく、全額貸倒損失としておき、決算で貸倒引当金の取り崩しをすることになります。
この考え方は、俗に「沼田式簿記」といわれるもので、会計学界の大御所である沼田嘉穂先生(故人)の学説によるものです。

ですからまあ、上司のいう処理方法にも、理論的な根拠はあるのです。

> 引当金を取り崩すのかそれとも貸倒損失とするのでしょうか?

まあ、ぶっちゃけていうと、
 どちらでもお好きなようにやってよいですよ。
となります。
理由は、どちらで経理しても、決算での貸倒引当金の設定まで全部やれば、会社の当期純利益はどちらでも同じになるからです。
(ゆえに、法人税上も、どちらでもよい。)


ただ、o_kさんがすでにお書きになられているように、当期発生した金銭債権が当期に貸し倒れた場合には引当金を使えません。
なぜならば、当期に発生した金銭債権に対しては、まだ貸倒引当金が設定されていないからです。
したがって、引当金が設定されていない金銭債権が貸し倒れたとしても、当然、引当金の取り崩しはありえないわけです。

まあ、前期以前の売掛金ということは、貸倒引当金がすでに設定されているわけですから、貸倒れが生じた場合には、貸倒引当金を取り崩すのが会計理論的には正しい処理でしょう。

ただし、この場合、仕訳方法としては、
1.貸倒れが生じたときに貸倒引当金を取り崩す。
 ( 貸倒引当金 / 売掛金 )
2.期中では貸倒引当金を取り崩さず、決算で貸倒引当金を取り崩す。
 ( 期中では 貸倒損失 / 売掛金 とし、
  決算で 貸倒引当金 / 貸倒損失 とする。)
という2種類の方法があります。

1.番は、日商簿記などで広く採用されている経理方法で、引当金が設定されている以上、その引当金の目的である貸倒れが生じたのだから、直ちに引当金を取り崩す、という考え方によるものです。

2.番は、そもそも会計とは、内部取引と外部取引をきちんと厳密に分けるべきであり、「償却費の計上」と「引当金の設定・取り崩し」は会社の内部取引であり、これを会社外部との取引である外部取引と混同してはいけない、という考え方によるものです。
この内部取引と外部取引を厳密に区別する考え方でいえば、貸倒引当金の取り崩しという取引は内部取引であるため、期中では行うべきではありません。
内部取引とは決算で行うべき取引ですので、期中においては引当金を取り崩すべきではなく、全額貸倒損失としておき、決算で貸倒引当金の取り崩しをすることになります。
この考え方は、俗に「沼田式簿記」といわれるもので、会計学界の大御所である沼田嘉穂先生(故人)の学説によるものです。

ですからまあ、上司のいう処理方法にも、理論的な根拠はあるのです。

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3. Re: 貸倒損失と貸倒引当金について

2006/07/03 14:36

tokumei

ちょい参加

編集

o_kさん sika_sikaさん

詳しい解説ありがとうございます。

そうとう古い参考書で「税法では、貸倒が発生した場合には、その売掛金について貸倒引当金が設定されていても貸倒損失とします」の注意書きがあった為、混乱してしまいました。

o_kさん sika_sikaさん

詳しい解説ありがとうございます。

そうとう古い参考書で「税法では、貸倒が発生した場合には、その売掛金について貸倒引当金が設定されていても貸倒損失とします」の注意書きがあった為、混乱してしまいました。

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