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別表5(1)への記載内容について

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別表5(1)への記載内容について

2007/05/23 10:41

marusikaku

おはつ

回答数:5

編集

いつも参考にさせて頂いてます。
初心者質問で申し訳ないのですが、法人税申告書別表5(1)への記載項目についてなのですが..

当社はこの度金利スワップの契約を行い、繰延ヘッジ会計を適用し純資産の部に繰延ヘッジ損益を計上しました。税効果会計を適用しているものは別表5(1)に記載しなければいけないと前任者から聞いたのですが、この繰延ヘッジ損益は記載すべき項目なのでしょうか。

そもそも別表5(1)には何を記載しなければいけないのかがよく分かっていません。「利益積立金額」というのがイマイチピンと来ていなくて。ここでの差引合計額は一体何を表しているのでしょうか?

税務申告の仕組みの勉強不足を承知での質問です。どなたかよろしくお願いいたします。

いつも参考にさせて頂いてます。
初心者質問で申し訳ないのですが、法人税申告書別表5(1)への記載項目についてなのですが..

当社はこの度金利スワップの契約を行い、繰延ヘッジ会計を適用し純資産の部に繰延ヘッジ損益を計上しました。税効果会計を適用しているものは別表5(1)に記載しなければいけないと前任者から聞いたのですが、この繰延ヘッジ損益は記載すべき項目なのでしょうか。

そもそも別表5(1)には何を記載しなければいけないのかがよく分かっていません。「利益積立金額」というのがイマイチピンと来ていなくて。ここでの差引合計額は一体何を表しているのでしょうか?

税務申告の仕組みの勉強不足を承知での質問です。どなたかよろしくお願いいたします。

この質問に回答
回答

Re: 別表5(1)への記載内容について

2007/05/23 11:25

おはつ

編集

 失礼します。
 当社は零細企業で、『繰延ヘッジ会計』などとはほど遠い存在ですが、それとは別に、「そもそも別表5(1)・・」「ここでの差引合計額は一体何を・・」と仰る部分についてご参考になればと、投稿させていただきます。

 別表4は、必然的に、作成時点で、求める最下段の38欄の金額が既知の金額であるため、しいて言えば別の側面からの検算は不要なのですが、別表5(1)は、最後の答え、すなわち31欄の最右端のマル4の列の金額が一体何円が正しいのか分からないまま記入が開始されるというのが一般的かも知れません。別表の注書に検算式がありますが、実感がわきません。
 実感としてとらえるには、別表5(1)の構造の理解が必要です。そこで、以下に別表5(1)の構造、つまり、B/S上の「利益剰余金」とどう違うのかを説明します。

 話を簡単にするため、定常的に黒字決算を続けている中小企業を想定して説明します。

 別表5(1)については、以下の記述ではすべて最右端のマル4の列の金額を指しているものとしてお読みください。
 まず、別表5(1)の1欄、2欄、26欄の合計は、すなわち「B/S利益剰余金」と同額です。
 よって、「5(1)利益積立金」と「B/S利益剰余金」の差異の原因は、別表5(1)の3〜25欄、および27〜30欄に潜んでいることになります。

 で、実は、「5(1)利益積立金」は「B/S利益剰余金」に対し、一般的には次の3項目を加減した値なのです。順に、別表5(1)の上で検証していきましょう。

(1)別表4での所謂「加算・減算」項目で「留保」のものを加算・減算
(2)事業税の確定額を加算
(3)「納税充当金」の"贅肉"を加算

(1)は、減価償却費の超過分とか、各種引当金で会計上の費用として計上したが税務上の損金とはならないもの、等々で、あえてこれ以上の説明は省略させていただきます。これらは別表5(1)の3〜25欄のどこかに記載されていることと思います。税効果会計で出てくる「繰延税金資産」などもここに記載されます(勿論別表4にも)。この(1)に係る記録こそ、別表5(1)の最大の役目かと思います。

(2)は、(3)とも関連がある事柄なのですが、そもそも「5(1)利益積立金」は「B/S利益剰余金」と同じく、基本的に税引後の金額です。
 ところが、法人税、住民税、事業税のうち、事業税だけは別表5(1)上では"現金主義的"な扱いを受けることとされており、つまり翌期に支払ったときに初めて「5(1)利益積立金」が減るわけで、従って期末時点では、事業税の確定額(翌期に支払う分)に相当する金額だけ「5(1)利益積立金」の方が「B/S利益剰余金」より多いのです。
 このことは、別表5(1)の27欄と28〜30欄とを見比べると理解できます。
 いずれも最右端の列ですが、27欄の納税充当金は、法人税、住民税、事業税の各確定額の合計(又はそれより少し多めかも)であるはずのものです(値はプラス表記されています)。
 一方、この納税充当金の"カウンターパート"たる28〜30欄には、法人税と住民税だけの確定額がマイナス符号で記載されており、事業税の欄がありません。
 ということは、27〜30欄トータルで考えると(代数和をとると)、事業税の確定額に相当する金額の分だけ加算していると解釈できます。

(3)は「クッション」とも称されるものです。
 前項「納税充当金」のところで、「又はそれより少し多めかも」と申しましたが、期末に「納税充当金」を計上する際、諸事情により実際には少し多めに計上することが一般的に行われています。
 「納税充当金」とはいうまでもなくB/S上の「未払法人税等」のことですが、B/Sの構造から明らかなように、「未払法人税等」を水増しすれば「資本の部」つまり「B/S利益剰余金」はその分減少します。水増しにより会計上の利益は減りますが、「税務上はその水増し分も("隠れた")利益としてカウントしますよ」というのが標題の「"贅肉"を加算」というわけです。
 もし水増しがあると、
27〜30欄の代数和=(事業税確定額+水増し額)
となり、確かに水増し額も別表5(1)に加算されることが分かります。
 別表5(1)が本来税引後のものを計算するための表であるのに何故税金の欄(27〜30欄)があるのか一見不思議なようですが、まさにこの"贅肉"を捕獲するためなのです。

 このように、(2)と(3)の事柄が27〜30欄に仕組まれているのです((1)だけならば構造は単純なのですが・・・)。

 以上のように分解し、各事柄別に金額を確認していくことにより、別表5(1)への記入金額の正当性が実感として確認できるのではないかと思います。
 
 以上、くどくど申しました。正確でない部分があるかも知れません。また、先刻ご承知のことであったらすみません。なお、本題の『繰延ヘッジ会計』のことは専門家の回答をお待ちください。

 失礼します。
 当社は零細企業で、『繰延ヘッジ会計』などとはほど遠い存在ですが、それとは別に、「そもそも別表5(1)・・」「ここでの差引合計額は一体何を・・」と仰る部分についてご参考になればと、投稿させていただきます。

 別表4は、必然的に、作成時点で、求める最下段の38欄の金額が既知の金額であるため、しいて言えば別の側面からの検算は不要なのですが、別表5(1)は、最後の答え、すなわち31欄の最右端のマル4の列の金額が一体何円が正しいのか分からないまま記入が開始されるというのが一般的かも知れません。別表の注書に検算式がありますが、実感がわきません。
 実感としてとらえるには、別表5(1)の構造の理解が必要です。そこで、以下に別表5(1)の構造、つまり、B/S上の「利益剰余金」とどう違うのかを説明します。

 話を簡単にするため、定常的に黒字決算を続けている中小企業を想定して説明します。

 別表5(1)については、以下の記述ではすべて最右端のマル4の列の金額を指しているものとしてお読みください。
 まず、別表5(1)の1欄、2欄、26欄の合計は、すなわち「B/S利益剰余金」と同額です。
 よって、「5(1)利益積立金」と「B/S利益剰余金」の差異の原因は、別表5(1)の3〜25欄、および27〜30欄に潜んでいることになります。

 で、実は、「5(1)利益積立金」は「B/S利益剰余金」に対し、一般的には次の3項目を加減した値なのです。順に、別表5(1)の上で検証していきましょう。

(1)別表4での所謂「加算・減算」項目で「留保」のものを加算・減算
(2)事業税の確定額を加算
(3)「納税充当金」の"贅肉"を加算

(1)は、減価償却費の超過分とか、各種引当金で会計上の費用として計上したが税務上の損金とはならないもの、等々で、あえてこれ以上の説明は省略させていただきます。これらは別表5(1)の3〜25欄のどこかに記載されていることと思います。税効果会計で出てくる「繰延税金資産」などもここに記載されます(勿論別表4にも)。この(1)に係る記録こそ、別表5(1)の最大の役目かと思います。

(2)は、(3)とも関連がある事柄なのですが、そもそも「5(1)利益積立金」は「B/S利益剰余金」と同じく、基本的に税引後の金額です。
 ところが、法人税、住民税、事業税のうち、事業税だけは別表5(1)上では"現金主義的"な扱いを受けることとされており、つまり翌期に支払ったときに初めて「5(1)利益積立金」が減るわけで、従って期末時点では、事業税の確定額(翌期に支払う分)に相当する金額だけ「5(1)利益積立金」の方が「B/S利益剰余金」より多いのです。
 このことは、別表5(1)の27欄と28〜30欄とを見比べると理解できます。
 いずれも最右端の列ですが、27欄の納税充当金は、法人税住民税事業税の各確定額の合計(又はそれより少し多めかも)であるはずのものです(値はプラス表記されています)。
 一方、この納税充当金の"カウンターパート"たる28〜30欄には、法人税住民税だけの確定額がマイナス符号で記載されており、事業税の欄がありません。
 ということは、27〜30欄トータルで考えると(代数和をとると)、事業税の確定額に相当する金額の分だけ加算していると解釈できます。

(3)は「クッション」とも称されるものです。
 前項「納税充当金」のところで、「又はそれより少し多めかも」と申しましたが、期末に「納税充当金」を計上する際、諸事情により実際には少し多めに計上することが一般的に行われています。
 「納税充当金」とはいうまでもなくB/S上の「未払法人税等」のことですが、B/Sの構造から明らかなように、「未払法人税等」を水増しすれば「資本の部」つまり「B/S利益剰余金」はその分減少します。水増しにより会計上の利益は減りますが、「税務上はその水増し分も("隠れた")利益としてカウントしますよ」というのが標題の「"贅肉"を加算」というわけです。
 もし水増しがあると、
27〜30欄の代数和=(事業税確定額+水増し額)
となり、確かに水増し額も別表5(1)に加算されることが分かります。
 別表5(1)が本来税引後のものを計算するための表であるのに何故税金の欄(27〜30欄)があるのか一見不思議なようですが、まさにこの"贅肉"を捕獲するためなのです。

 このように、(2)と(3)の事柄が27〜30欄に仕組まれているのです((1)だけならば構造は単純なのですが・・・)。

 以上のように分解し、各事柄別に金額を確認していくことにより、別表5(1)への記入金額の正当性が実感として確認できるのではないかと思います。
 
 以上、くどくど申しました。正確でない部分があるかも知れません。また、先刻ご承知のことであったらすみません。なお、本題の『繰延ヘッジ会計』のことは専門家の回答をお待ちください。

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0 marusikaku 2007/05/23 10:41
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