Re: 貸倒引当金｜助け合い掲示板｜経理初心者おたすけ帳

①貸倒実績率による方法
その事業年度終了の時において有する一括評価金銭債権の帳簿価額の合計額 * 貸倒実績率　＝　繰入限度額

※一括評価金銭債権の範囲
http://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5500.htm

※貸倒実績率＝　(b)/(a)
(a)当該事業年度開始の日前三年以内に開始した各事業年度終了の時における一括評価金銭債権の帳簿価額の合計額を当該前三年内事業年度における事業年度の数で除して計算した金額

(b)前三年内事業年度において一括評価金銭債権の貸倒れにより生じた損失の額の合計額に十二を乗じてこれを前三年内事業年度における事業年度の月数の合計数で除して計算した金額

■具体例
　　　　　一括評価金銭債権　　貸倒損失
H18.3.31　5,000,000　　　　　　200,000
H19.3.31　6,000,000　　　　　　150,000
H20.3.31　7,000,000　　　　　　250,000
H21.3.31　8,000,000　　　　　　　-

800万*0.0334(貸倒実績率)=267,200
貸倒実績率={(20万+15万+25万)*12/36} / {(500万+600万+700万)/3}

貸倒実績率の算定上端数が出た場合には小数点以下4位未満を切り上げます。

②法定繰入率による方法（期末資本金の額が1億円を超える普通法人を除く。）
その事業年度終了の時において有する一括評価金銭債権の帳簿価額の合計額△実質的に債権とみられない金銭 * 法定繰入率　＝　繰入限度額

■具体例
　　　　　一括評価金銭債権　　
当期　　　8,000,000
業種　　　卸売業
800万*10/1,000=8万

法定繰入率は業種によってことなります。

法定繰入の場合には実質的に債権とみられない金銭の額があるかどうかに注意が必要です。ある場合には、実際の金額と簡便法による価額とを比較して少ない方を実質的に債権とみられない金銭の額とします（法人有利になるため）。具体例には実質的に債権とみられない金銭の額はないものとしました。