経理、労務、総務のことでわからないこと、利用者同士で助け合いを目的とした掲示板です。ルールを守ってご利用くださいませ。
2. Re: 損害保険と修繕費の相殺仕訳
2006/12/27 17:55
レスが遅くなりました。
実はkeitanさんがお書きになったご質問は、私も考えていたのですが、両方の答えが成立しそうな感じがして、レスが付けられませんでした。
まずは、お書きになったように、企業会計原則の相殺表示の禁止です。
これによると費用と収益を両建てで、表示することになります。
一方、実質的な修繕費は保険でまかなえなかった額でありますから、その不足額のみを費用計上するならば、相殺表示することになります。
この二つを、次のように天秤に掛けた場合、それじゃ保険金が直接修理業者に支払われたらどうするの?とか、保険差益が出たらどうするの?とかを考えましたが、答えは見つかりませんでした。
但し、ややですが、上記前者の方が、会社としての説明責任は果たしやすいのかなと感じております。
考えが浅はかで、的確なレスを付けられなく、恐縮しきりです。
レスが遅くなりました。
実はkeitanさんがお書きになったご質問は、私も考えていたのですが、両方の答えが成立しそうな感じがして、レスが付けられませんでした。
まずは、お書きになったように、企業会計原則の相殺表示の禁止です。
これによると費用と収益を両建てで、表示することになります。
一方、実質的な修繕費は保険でまかなえなかった額でありますから、その不足額のみを費用計上するならば、相殺表示することになります。
この二つを、次のように天秤に掛けた場合、それじゃ保険金が直接修理業者に支払われたらどうするの?とか、保険差益が出たらどうするの?とかを考えましたが、答えは見つかりませんでした。
但し、ややですが、上記前者の方が、会社としての説明責任は果たしやすいのかなと感じております。
考えが浅はかで、的確なレスを付けられなく、恐縮しきりです。
0
3. Re: 損害保険と修繕費の相殺仕訳
2006/12/30 01:26
商法上ないし会社法上の取扱いは会計上の取扱いと連動していますので、会計上の取扱いを検討することになります。
損失とそれに対応する保険金とを相殺表示するケースとして考えられるのは、専ら保険差益(保険金と損失との差額)を受け取る目的で保険契約をした場合に限られます。保険金と損失とはそもそも対価関係にないからです。対価関係にないものを相殺できない根拠は、自己レスとしても言及されている『企業会計原則』第二 損益計算書原則 一B(総額表示の原則)になります。なお、保険金と対価関係にあるのは、保険契約により支払を義務付けられた保険料ですが、これも同じ総額表示の原則により相殺できません。
ここで、専ら保険差益を目的としている場合には、総額表示をすると却って決算書利用者の判断を誤らせるため、純額表示にしなければなりません。もっとも、保険差益のみを目的とした保険契約は保険会社が保険約款等で禁じているので、理論的にはあり得ても実際には出現しないものと考えられます。
したがって、現実問題として、損失と保険金とを仕訳上で相殺することはありません。
商法上ないし会社法上の取扱いは会計上の取扱いと連動していますので、会計上の取扱いを検討することになります。
損失とそれに対応する保険金とを相殺表示するケースとして考えられるのは、専ら保険差益(保険金と損失との差額)を受け取る目的で保険契約をした場合に限られます。保険金と損失とはそもそも対価関係にないからです。対価関係にないものを相殺できない根拠は、自己レスとしても言及されている『企業会計原則』第二 損益計算書原則 一B(総額表示の原則)になります。なお、保険金と対価関係にあるのは、保険契約により支払を義務付けられた保険料ですが、これも同じ総額表示の原則により相殺できません。
ここで、専ら保険差益を目的としている場合には、総額表示をすると却って決算書利用者の判断を誤らせるため、純額表示にしなければなりません。もっとも、保険差益のみを目的とした保険契約は保険会社が保険約款等で禁じているので、理論的にはあり得ても実際には出現しないものと考えられます。
したがって、現実問題として、損失と保険金とを仕訳上で相殺することはありません。
1
4. Re: 損害保険と修繕費の相殺仕訳
2006/12/30 19:47
災害による損失ということは特別損失になるかと思いますが、同じ災害によって受け取った保険金を相殺した差額を計上しているところが多いと思います。保険金部分は経済的実態として損をしていないからです。(EDINETで検索してみてください。)
https://info.edinet.go.jp/login.do
総額表示の問題は、修繕と保険金の受け取りを一体の事象として捕らえるか否かだと思います。
会計上は、税務ほど資金の流れや契約形式にとらわれず、経済的実態を重視します。
災害による損失ということは特別損失になるかと思いますが、同じ災害によって受け取った保険金を相殺した差額を計上しているところが多いと思います。保険金部分は経済的実態として損をしていないからです。(EDINETで検索してみてください。)
https://info.edinet.go.jp/login.do
総額表示の問題は、修繕と保険金の受け取りを一体の事象として捕らえるか否かだと思います。
会計上は、税務ほど資金の流れや契約形式にとらわれず、経済的実態を重視します。
5
Copyright© 2001-2018 Keiri.shoshinsha. otasuke-cho. All Rights Reserved.