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貸倒実績率

質問 回答受付中

貸倒実績率

2006/04/19 17:03

小桃

すごい常連さん

回答数:3

編集

こんにちは。弊社は3月決算法人です。現在、貸倒引当金の計上について勉強中なのですが、分からないことがあるので教えてください。

貸倒引当金を計上するにあたり、貸倒実績率か法定繰入率のどちらかを選択できるようなのですが、両方とも計算してから選択しようかと思っています。

そこで、実績率の算出には〈事業年度の前3年以内の事業年度の貸倒損失額〉や〈引当金繰入額〉が必要になってくると思うのですが、昨年度の決算の時に、引当金を計上し忘れてしまいました。

つまり、貸倒損失の額も引当金の額もゼロということです。
また弊社は、今回2期目の決算を迎えたところです。

この状態では、貸倒実績率は使用できないというこですか?

ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご回答お願いいたします。

こんにちは。弊社は3月決算法人です。現在、貸倒引当金の計上について勉強中なのですが、分からないことがあるので教えてください。

貸倒引当金を計上するにあたり、貸倒実績率か法定繰入率のどちらかを選択できるようなのですが、両方とも計算してから選択しようかと思っています。

そこで、実績率の算出には〈事業年度の前3年以内の事業年度の貸倒損失額〉や〈引当金繰入額〉が必要になってくると思うのですが、昨年度の決算の時に、引当金を計上し忘れてしまいました。

つまり、貸倒損失の額も引当金の額もゼロということです。
また弊社は、今回2期目の決算を迎えたところです。

この状態では、貸倒実績率は使用できないというこですか?

ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご回答お願いいたします。

この質問に回答
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| 1 |

1. Re: 貸倒実績率

2006/05/05 02:40

おけ

さらにすごい常連さん

編集

ええと、こちらこそ遅くなってごめんなさい。
(ご覧の皆さん、フォローたのむよぅ〜。)


貸倒引当金は、
まず債権の分類(一般債権・貸倒懸念債権・破産更生債権等の分類)をして、
一般債権に対しては一括評価、それ以外については個別評価をして、
引当金額を計算した上で計上してやりますよね。

つまり、
分類 → いくら引き当てれば良いのかを評価 → 評価額に基づき引当金計上
という手順です。

このうち、分類と評価については、税法に規定があります。


このとき、「税法基準に合わせる」というのは文字どおりでして、
分類についても評価についても
税法の基準どおりにしてしまってOK、という意味です。

ただ、最後の「評価額に基づき引当金計上」の部分、つまりは、
勘定科目は何を使えばいいのか、
計上区分がどこになるのか(流動資産か投資その他の資産かなど)、
決算書表示はどのようにすればいいのかなどについては、
上に記しましたとおり、いずれも税法に規定がありません。

そのため、「税法基準に合わせる」道を選んだとしても、
「評価額に基づき引当金計上」をする段階では、
簿記会計ルールに戻って計上することとなります。


さて、税法基準にしたときと
すべての段階を簿記会計ルールどおりにしたときとを比べて
最も違いが出てくるのは評価の段階でして、
中でも、
一般債権に分類された債権の評価について、税法基準に合わせるならば
法人税法で定められている法定繰入率法と貸倒実績率法とを選択適用できるが、
簿記会計ルールどおりならば貸倒実績率法しかあり得ない(※)、
という点で大きく異なって参ります。


ということで、komomoさんの会社の場合は、
税法基準に合わせてしまって
事務手続き上ラクチンなものを選んで大丈夫かと。


なお、すべての貸倒引当金計上処理を税法基準に合わせるのでしたら、
お書きの貸倒懸念債権についても、
税法基準の分類で「貸倒懸念債権」となることを再確認した上で、
税法に従って50%評価をすればOKです。
(回収見込み分があれば差し引くのをお忘れなく。)


※ 実は、「当面の間」という限定付きで、税法上の中小企業でない株式会社でも
  未だに税法基準でOKという簿記会計ルールが、公表されています。
  まだまだ甘々だということです。
  えー、私の勤め先も、この甘々ルールに乗っかっています・・・。

ええと、こちらこそ遅くなってごめんなさい。
(ご覧の皆さん、フォローたのむよぅ〜。)


貸倒引当金は、
まず債権の分類(一般債権・貸倒懸念債権・破産更生債権等の分類)をして、
一般債権に対しては一括評価、それ以外については個別評価をして、
引当金額を計算した上で計上してやりますよね。

つまり、
分類 → いくら引き当てれば良いのかを評価 → 評価額に基づき引当金計上
という手順です。

このうち、分類と評価については、税法に規定があります。


このとき、「税法基準に合わせる」というのは文字どおりでして、
分類についても評価についても
税法の基準どおりにしてしまってOK、という意味です。

ただ、最後の「評価額に基づき引当金計上」の部分、つまりは、
勘定科目は何を使えばいいのか、
計上区分がどこになるのか(流動資産か投資その他の資産かなど)、
決算書表示はどのようにすればいいのかなどについては、
上に記しましたとおり、いずれも税法に規定がありません。

そのため、「税法基準に合わせる」道を選んだとしても、
「評価額に基づき引当金計上」をする段階では、
簿記会計ルールに戻って計上することとなります。


さて、税法基準にしたときと
すべての段階を簿記会計ルールどおりにしたときとを比べて
最も違いが出てくるのは評価の段階でして、
中でも、
一般債権に分類された債権の評価について、税法基準に合わせるならば
法人税法で定められている法定繰入率法と貸倒実績率法とを選択適用できるが、
簿記会計ルールどおりならば貸倒実績率法しかあり得ない(※)、
という点で大きく異なって参ります。


ということで、komomoさんの会社の場合は、
税法基準に合わせてしまって
事務手続き上ラクチンなものを選んで大丈夫かと。


なお、すべての貸倒引当金計上処理を税法基準に合わせるのでしたら、
お書きの貸倒懸念債権についても、
税法基準の分類で「貸倒懸念債権」となることを再確認した上で、
税法に従って50%評価をすればOKです。
(回収見込み分があれば差し引くのをお忘れなく。)


※ 実は、「当面の間」という限定付きで、税法上の中小企業でない株式会社でも
  未だに税法基準でOKという簿記会計ルールが、公表されています。
  まだまだ甘々だということです。
  えー、私の勤め先も、この甘々ルールに乗っかっています・・・。

返信

2. Re: 貸倒実績率

2006/04/28 17:28

小桃

すごい常連さん

編集

o_kさん、レスありがとうございます。そして返事が遅くなりましてごめんなさい。

税法基準に合わせるというのは、「法定繰入率」での計算・計上をいう理解でよろしいでしょうか?
つまり、弊社の場合ですと1000分の6を採用になるということですよね。やはり、この計算方法が無難ですよね。

貸倒懸念債権については、売掛金の50%を計上するつもりでいます。取引停止から半年が経ちますし、回収見込みもないので・・・。
この引当金については、全額損金に出来るのでしょうか?ちょっと心配です。

o_kさん、レスありがとうございます。そして返事が遅くなりましてごめんなさい。

税法基準に合わせるというのは、「法定繰入率」での計算・計上をいう理解でよろしいでしょうか?
つまり、弊社の場合ですと1000分の6を採用になるということですよね。やはり、この計算方法が無難ですよね。

貸倒懸念債権については、売掛金の50%を計上するつもりでいます。取引停止から半年が経ちますし、回収見込みもないので・・・。
この引当金については、全額損金に出来るのでしょうか?ちょっと心配です。

返信

3. Re: 貸倒実績率

2006/04/24 03:02

おけ

さらにすごい常連さん

編集

貸倒実績率法も、貸倒引当金計上額を算出するのに、
常に単純計算でおこなうわけではないんです。

例えば、数年続けて貸倒実績ゼロだったとしても、
当期の売掛金等の相手先がすべて貸倒なんて絶対に起こり得ないと
断言できるのでない限り、ちょっとは計上せい、
というルールになっています。

これは、貸倒引当金がそもそも、
過去の事実を反映させるものではなく、
将来の予測を反映させるものだからです。

将来予測の場合、安全策をとれよ、
というのが簿記会計の決まりごとです。

そして貸倒引当も未来予想なのですから、
「本当にゼロって言えるの?ん?ん?」
と聞かれても
「いや、これこれこういう理由で絶対にゼロ!」
と断言出来る場合に限ってゼロでOK、
そうでなければ安全優先で引当金計上、となるんです。


さて、初年度・2年目の場合はどうするか、ですが、
未来予想という点は同じですよね。

であれば、未来予想をいかにしておこなうのか、
という話に絞られます。

そして開業間もない数年間は、
例えば同規模の同業他社を参考にする、
といった方法で、貸倒引当金計上額を決めてゆくことになります。

・・・というのが基本です。

あとはどこまで崩してゆけばいいのか、ですけども、
小規模の会社なら、中小企業会計基準が
「これでいいよ」としているやり方、
つまりは税法基準に合わせてしまう手があります。

貸倒実績率法も、貸倒引当金計上額を算出するのに、
常に単純計算でおこなうわけではないんです。

例えば、数年続けて貸倒実績ゼロだったとしても、
当期の売掛金等の相手先がすべて貸倒なんて絶対に起こり得ないと
断言できるのでない限り、ちょっとは計上せい、
というルールになっています。

これは、貸倒引当金がそもそも、
過去の事実を反映させるものではなく、
将来の予測を反映させるものだからです。

将来予測の場合、安全策をとれよ、
というのが簿記会計の決まりごとです。

そして貸倒引当も未来予想なのですから、
「本当にゼロって言えるの?ん?ん?」
と聞かれても
「いや、これこれこういう理由で絶対にゼロ!」
と断言出来る場合に限ってゼロでOK、
そうでなければ安全優先で引当金計上、となるんです。


さて、初年度・2年目の場合はどうするか、ですが、
未来予想という点は同じですよね。

であれば、未来予想をいかにしておこなうのか、
という話に絞られます。

そして開業間もない数年間は、
例えば同規模の同業他社を参考にする、
といった方法で、貸倒引当金計上額を決めてゆくことになります。

・・・というのが基本です。

あとはどこまで崩してゆけばいいのか、ですけども、
小規模の会社なら、中小企業会計基準が
「これでいいよ」としているやり方、
つまりは税法基準に合わせてしまう手があります。

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