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万一貸倒れが発生したときの仕訳

質問 回答受付中

万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/19 21:58

おはつ

回答数:12

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補足する

中小企業です。
もし、本当に貸倒れが発生したらどういう仕訳、どういうP/Lになるか教えてください。
なお、実際には確か、「とりあえず半分だけ○○勘定に移し・・・」などという面倒な処理が必要であったかと記憶していますが、それはさておき、簿記3級レベルの素人に付き合ってください。

(設定)
・法定繰入率=6/1000
・前期末売掛金残高=100万円×10社
・故に前期末引当金残高=60,000円
・当期中、上記のうち9社からは全額回収できたが、残る1社は倒産し貸倒れが発生
・当期末売掛金残高=60万円×10社(前期と必ずしも同じ会社ではない)
・故に当期末引当金残高=36,000円となりますね。

この場合、

(期中の仕訳)
・引当金6,000+貸倒損失994,000/売掛金1,000,000
(期末の仕訳)
引当金(B/S)54,000/貸倒償却54,000(P/L)
貸倒償却(P/L)36,000/引当金36,000(B/S)
(P/L表示)
特別利益に「貸倒引当金戻入18,000」と記載

でよかったでしょうか。

つまり、「期中に取崩す引当金は、60,000円ではなく6,000円でしょうか」というのが質問のポイントです。
退職給付引当金とのアナロジーで考えると、当然6,000円ですよねぇ。

中小企業です。
もし、本当に貸倒れが発生したらどういう仕訳、どういうP/Lになるか教えてください。
なお、実際には確か、「とりあえず半分だけ○○勘定に移し・・・」などという面倒な処理が必要であったかと記憶していますが、それはさておき、簿記3級レベルの素人に付き合ってください。

(設定)
・法定繰入率=6/1000
・前期末売掛金残高=100万円×10社
・故に前期末引当金残高=60,000円
・当期中、上記のうち9社からは全額回収できたが、残る1社は倒産し貸倒れが発生
・当期末売掛金残高=60万円×10社(前期と必ずしも同じ会社ではない)
・故に当期末引当金残高=36,000円となりますね。

この場合、

(期中の仕訳
・引当金6,000+貸倒損失994,000/売掛金1,000,000
(期末の仕訳
引当金(B/S)54,000/貸倒償却54,000(P/L)
貸倒償却(P/L)36,000/引当金36,000(B/S)
(P/L表示)
特別利益に「貸倒引当金戻入18,000」と記載

でよかったでしょうか。

つまり、「期中に取崩す引当金は、60,000円ではなく6,000円でしょうか」というのが質問のポイントです。
退職給付引当金とのアナロジーで考えると、当然6,000円ですよねぇ。

この質問に回答
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1件〜12件 (全12件)
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1. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/19 22:26

karz

すごい常連さん

編集

取り崩す引当金は60,000円です。

引当金 60,000 / 売掛金 1,000,000
貸倒損失 940,000
会社の規模によりますが、特別損失として表示すべき損失です。

引当金繰入 36,000 / 引当金 36,000

>退職給付引当金とのアナロジーで考えると、当然6,000円ですよねぇ。

退職給付引当金も貸倒引当金(一括設定)も個別に設定せずに
合計額に対して設定します。したがって、6,000円ではなく、
60,000円を損失に充てるべきです。

取り崩す引当金は60,000円です。

引当金 60,000 / 売掛金 1,000,000
貸倒損失 940,000
会社の規模によりますが、特別損失として表示すべき損失です。

引当金繰入 36,000 / 引当金 36,000

>退職給付引当金とのアナロジーで考えると、当然6,000円ですよねぇ。

退職給付引当金も貸倒引当金(一括設定)も個別に設定せずに
合計額に対して設定します。したがって、6,000円ではなく、
60,000円を損失に充てるべきです。

返信

2. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/19 22:40

おはつ

編集

karzさん、早速のご回答ありがとうございます。

>退職給付引当金も貸倒引当金(一括設定)も個別に設定せずに

えええ〜っ!?※■
貸倒れの話どころではありません。

社員全員についての前期末退職給付引当金残高(全員が自己都合退職した場合の退職金の総額)が1000万円で、うちA氏に係わる引当金(A氏が自己都合退職した場合の要支給額)が70万円であったとき、A氏が当期に定年退職したので退職金100万円を支給した場合、引当金は100万円を取崩すのでしょうか。私は今の今まで何10年も、70万円しか取崩さないものと思っていましたが・・・!。
"支給"教えていただけませんでしょうか。今夜は眠れそうにありません。

karzさん、早速のご回答ありがとうございます。

>退職給付引当金も貸倒引当金(一括設定)も個別に設定せずに

えええ〜っ!?※■
貸倒れの話どころではありません。

社員全員についての前期末退職給付引当金残高(全員が自己都合退職した場合の退職金の総額)が1000万円で、うちA氏に係わる引当金(A氏が自己都合退職した場合の要支給額)が70万円であったとき、A氏が当期に定年退職したので退職金100万円を支給した場合、引当金は100万円を取崩すのでしょうか。私は今の今まで何10年も、70万円しか取崩さないものと思っていましたが・・・!。
"支給"教えていただけませんでしょうか。今夜は眠れそうにありません。

返信

3. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/19 23:26

koensu

すごい常連さん

編集

私は次のように処理します。

 貸倒償却  952,381/ 売掛金1,000,000
 仮受消費税  47,619/
 貸倒引当金 60,000/貸倒償却 60,000
期末に
 貸倒償却 36,000 / 貸倒引当金 36,000

売上債権全額を貸倒償却1本で処理しないと、会計システムの自動税抜き機能が上手く使えません。

一括評価する債権に対する貸倒引当金は、個別に評価しているのではなく金額的にこのうちの何%が貸倒になるかで計上しています。
つまり、1千万円に対して0.6%です。したがって一括評価債権について貸倒が発生した場合は、一括評価して引き当てた金額までをまず充当する処理をします。

個々の債権に対し何%回収不能かと見積もるのは個別評価債権です。個別評価債権が貸倒になった場合は、その債権に対して個別に見積もった引当金で充当します。
  

私は次のように処理します。

 貸倒償却  952,381/ 売掛金1,000,000
 仮受消費税  47,619/
 貸倒引当金 60,000/貸倒償却 60,000
期末に
 貸倒償却 36,000 / 貸倒引当金 36,000

売上債権全額を貸倒償却1本で処理しないと、会計システムの自動税抜き機能が上手く使えません。

一括評価する債権に対する貸倒引当金は、個別に評価しているのではなく金額的にこのうちの何%が貸倒になるかで計上しています。
つまり、1千万円に対して0.6%です。したがって一括評価債権について貸倒が発生した場合は、一括評価して引き当てた金額までをまず充当する処理をします。

個々の債権に対し何%回収不能かと見積もるのは個別評価債権です。個別評価債権が貸倒になった場合は、その債権に対して個別に見積もった引当金で充当します。
  

返信

4. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/20 08:36

おはつ

編集

koensuさん、ありがとうございます。

>会計システムの自動税抜き機能が上手く使えません。

机上の簿記3級の世界と、実務(パソコンシステム)の世界との違いですね。私も例えば、費用科目が本来貸方にくる仕訳などは、借方にマイナス入力することがあります。あとでExcelに落として処理する場合など、便利ですもんね。

>一括評価債権
>個別評価債権

両者の「その後の」処理の違い、改めて(実は初めて)認識しました。
(なにぶん貸倒れなんて滅多なことでは発生しないもんですから、これまで、引き当てたあとのことをまともに考えたこともありませんでした)

それにしても、気がかりなのは退職の引当金です。

koensuさん、ありがとうございます。

>会計システムの自動税抜き機能が上手く使えません。

机上の簿記3級の世界と、実務(パソコンシステム)の世界との違いですね。私も例えば、費用科目が本来貸方にくる仕訳などは、借方にマイナス入力することがあります。あとでExcelに落として処理する場合など、便利ですもんね。

>一括評価債権
>個別評価債権

両者の「その後の」処理の違い、改めて(実は初めて)認識しました。
(なにぶん貸倒れなんて滅多なことでは発生しないもんですから、これまで、引き当てたあとのことをまともに考えたこともありませんでした)

それにしても、気がかりなのは退職の引当金です。

返信

5. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/20 20:51

karz

すごい常連さん

編集

退職給付会計の実務の経験がありませんので、
確実なことが言えません。申し訳ない。

考え方だけ説明します。
退職給付費用は、将来の退職金から逆算する際に、
死亡率や退職率も考慮して計算します。

各人の将来の退職金を正確に計算することはできません。
いつ辞めるかわかりませし、あくまでも見積もり計算ですから。

したがって、誤差が生じたとしても、想定内の誤差であれば、
全額引当金を充当してもよいと思います。

ただし、想定外の誤差(事故、リストラなど)であれば
特別損失として誤差を費用計上すればいいかと思います。

退職給付会計の実務の経験がありませんので、
確実なことが言えません。申し訳ない。

考え方だけ説明します。
退職給付費用は、将来の退職金から逆算する際に、
死亡率や退職率も考慮して計算します。

各人の将来の退職金を正確に計算することはできません。
いつ辞めるかわかりませし、あくまでも見積もり計算ですから。

したがって、誤差が生じたとしても、想定内の誤差であれば、
全額引当金を充当してもよいと思います。

ただし、想定外の誤差(事故、リストラなど)であれば
特別損失として誤差を費用計上すればいいかと思います。

返信

6. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/20 22:26

おはつ

編集

karzさん、貴重な見解、ありがとうございます。

(蛇足)
数年前から税務に関係が無くなった(つまり、損金算入は一切不可)途端、正規の会計処理に"トンズラ"されてしまったような気分ですねぇ。
まぁ、どう会計処理をしても、税務署には関係ないし、株主から文句を言われる内容でもなし、本件設問自体、無価値なものでしたのでしょうかねぇ。反省しています。

※ただ、上司に貸倒れ・賞与・退職の3大引当金を同時に説明しなければならない期日が迫っており、その3つを串刺し説明しなければならないもんですから悩んでいるんです。1つずつ個別に説明するんであれば、いくらでも誤魔化せるんですけど。

karzさん、貴重な見解、ありがとうございます。

(蛇足)
数年前から税務に関係が無くなった(つまり、損金算入は一切不可)途端、正規の会計処理に"トンズラ"されてしまったような気分ですねぇ。
まぁ、どう会計処理をしても、税務署には関係ないし、株主から文句を言われる内容でもなし、本件設問自体、無価値なものでしたのでしょうかねぇ。反省しています。

※ただ、上司に貸倒れ・賞与・退職の3大引当金を同時に説明しなければならない期日が迫っており、その3つを串刺し説明しなければならないもんですから悩んでいるんです。1つずつ個別に説明するんであれば、いくらでも誤魔化せるんですけど。

返信

7. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/20 22:35

koensu

すごい常連さん

編集

depthさんが問題にしているのは、中小企業会計指針に記載されている超簡便法−退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法−を採用している場合でしょう。
karz さんの回答は、退職給付会計基準が記載している計算方法です。
退職給付会計基準に記載されている方法は、期末自己都合要支給額を基に計算するものではないからです。

Aという社員が、1年後に生存(自己都合)退職確率、死亡退職確率を見積り、1年後生存(自己都合)退職金×自己都合退職確率+1年後死亡退職金×死亡確率=退職給付見込額
この計算を定年時まで行います。
 この各年の退職給付見込額を現在価値に割引いて合計したものが退職給付債務です。
 この計算は期首に行い、
 期首時点で10年勤めていて、定年まで30年あるとすると
退職給付見込額×10/40=前期までに発生していると認められる退職給付見込額
 退職給付見込額×1/40=当期発生退職給付見込額   
この各年ごとの当期発生退職給付見込額を現在価値に割引いたものの合計が、当期に発生すべき退職給付(勤務)費用です。
会計として費用化するのは、当期に発生すべき退職給付費用です。
 通常、期首に計算した退職給付費用を月割りして、次の仕訳で月次で費用計上していきます。
  退職給付費用 / 退職給付引当金 

 このように生存率、死亡率等を仮定した数値なので、一応各人別の計算はしたとしても、その数値は対象者が300人以上いることを前提とした保険数理計算を加味した抽象的な数値の合計です。一括評価の貸倒引当金以上に確率の問題なのです。。
 退職金を支払った場合にその金額が早期退職割増しなどの特別の加算がなければ、先の仕訳で既に費用計上されているので
 退職給付引当金 / 現預金 1,000,000

 これに対し、超簡便法の場合は特定の個人の自己都合要支給額の合計=退職給付引当金の残高 になります。
 言ってみれば個別評価の貸倒引当金と同じです。したがって前期末の要支給額を取り崩すというのが自然な処理です。
なお、退職給与引当金が税務でも認められていたときは、前期末要支給額を取り崩すというのが原則ですが、実際支給額まで取り崩すことも認められていました。

depthさんが問題にしているのは、中小企業会計指針に記載されている超簡便法−退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法−を採用している場合でしょう。
karz さんの回答は、退職給付会計基準が記載している計算方法です。
退職給付会計基準に記載されている方法は、期末自己都合要支給額を基に計算するものではないからです。

Aという社員が、1年後に生存(自己都合)退職確率、死亡退職確率を見積り、1年後生存(自己都合)退職金×自己都合退職確率+1年後死亡退職金×死亡確率=退職給付見込額
この計算を定年時まで行います。
 この各年の退職給付見込額を現在価値に割引いて合計したものが退職給付債務です。
 この計算は期首に行い、
 期首時点で10年勤めていて、定年まで30年あるとすると
退職給付見込額×10/40=前期までに発生していると認められる退職給付見込額
 退職給付見込額×1/40=当期発生退職給付見込額   
この各年ごとの当期発生退職給付見込額を現在価値に割引いたものの合計が、当期に発生すべき退職給付(勤務)費用です。
会計として費用化するのは、当期に発生すべき退職給付費用です。
 通常、期首に計算した退職給付費用を月割りして、次の仕訳で月次で費用計上していきます。
  退職給付費用 / 退職給付引当金 

 このように生存率、死亡率等を仮定した数値なので、一応各人別の計算はしたとしても、その数値は対象者が300人以上いることを前提とした保険数理計算を加味した抽象的な数値の合計です。一括評価の貸倒引当金以上に確率の問題なのです。。
 退職金を支払った場合にその金額が早期退職割増しなどの特別の加算がなければ、先の仕訳で既に費用計上されているので
 退職給付引当金 / 現預金 1,000,000

 これに対し、超簡便法の場合は特定の個人の自己都合要支給額の合計=退職給付引当金の残高 になります。
 言ってみれば個別評価の貸倒引当金と同じです。したがって前期末の要支給額を取り崩すというのが自然な処理です。
なお、退職給与引当金が税務でも認められていたときは、前期末要支給額を取り崩すというのが原則ですが、実際支給額まで取り崩すことも認められていました。

返信

8. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/21 09:00

おはつ

編集

koensu さん、溜飲が下がりました!。

>超簡便法

その通りです。ただ、超「簡便法」かと。(五分の魂)

>=退職給付見込額

何年か前から始まった、こんな複雑な計算を強いる制度に腹が立って仕方がありません。

>言ってみれば個別評価の貸倒引当金と同じです。したがって前期末の要支給額を取り崩すというのが自然な処理です。

御意。

>前期末要支給額を取り崩すというのが原則ですが

そうそう、思い出しました。昔、会計と税務の仲が、少しは良かった頃のルールは、当該人に引き当てていた「要支給額の40%(確か、累積限度額とか)」でなく、100%を取崩すんでしたよね。当時(今も?)その理屈(貯金が40%なのに何故100%引き出すのか)がいまいち理解できませんでした。まぁ、もう過去の話ですが。

>実際支給額まで取り崩すことも認められていました。

当時の基本通達11-5-10とやらのことですね。
で、「実際支給額まで取り崩す」は、当時の税務サイドの"思惑"でしょうから、今、正しい会計処理を追求する立場としては、あまりこれに引きずられる必要はないかと。

koensu さん、溜飲が下がりました!。

>超簡便法

その通りです。ただ、超「簡便法」かと。(五分の魂)

>=退職給付見込額

何年か前から始まった、こんな複雑な計算を強いる制度に腹が立って仕方がありません。

>言ってみれば個別評価の貸倒引当金と同じです。したがって前期末の要支給額を取り崩すというのが自然な処理です。

御意。

>前期末要支給額を取り崩すというのが原則ですが

そうそう、思い出しました。昔、会計と税務の仲が、少しは良かった頃のルールは、当該人に引き当てていた「要支給額の40%(確か、累積限度額とか)」でなく、100%を取崩すんでしたよね。当時(今も?)その理屈(貯金が40%なのに何故100%引き出すのか)がいまいち理解できませんでした。まぁ、もう過去の話ですが。

>実際支給額まで取り崩すことも認められていました。

当時の基本通達11-5-10とやらのことですね。
で、「実際支給額まで取り崩す」は、当時の税務サイドの"思惑"でしょうから、今、正しい会計処理を追求する立場としては、あまりこれに引きずられる必要はないかと。

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9. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/21 14:45

koensu

すごい常連さん

編集

退職給付会計に関する実務指針の中で言及されている簡便法の計算方法は3種類あります。
1)退職給付債務の額を原則法で計算し、その額と自己都合要支給額の比を求め、期末時点の自己都合要支給額に毎年この比率を乗ずる方法(計算前提に重要な変動があった場合は、比率を再計算する)
2)期末自己都合要支給額×昇給率係数×割引率係数
  ・各係数は平均残存勤務期間に対応する率
3)期末自己都合要支給額=退職給付債務

3)が一番簡単な方法なので、超簡便法としました。
この方法は上記の昇給率=割引率であれば、互いに打消しあうから
期末自己都合要支給額=退職給付債務でも良いのではないかというものです。したがって昇給率と割引率の差が大きければ、(2)の方法によるべきことになります。
とはいえ、このような平均残存勤務期間を見積もることさえ、結構面倒です。ということで、通常の中小企業では(3)の方法をとらざるを得ません。

そうすると、現在の会計基準の基本思考である「将来のキャッシュアウトの現在価値を負債として認識する」というところからはずれて、未だ額が確定していない過去の費用=負債性引当金という、旧来の会計思考と同一になってしまい、従来からの会計処理の方法が無理のない処理と思われます。

退職給付会計に関する実務指針の中で言及されている簡便法の計算方法は3種類あります。
1)退職給付債務の額を原則法で計算し、その額と自己都合要支給額の比を求め、期末時点の自己都合要支給額に毎年この比率を乗ずる方法(計算前提に重要な変動があった場合は、比率を再計算する)
2)期末自己都合要支給額×昇給率係数×割引率係数
  ・各係数は平均残存勤務期間に対応する率
3)期末自己都合要支給額=退職給付債務

3)が一番簡単な方法なので、超簡便法としました。
この方法は上記の昇給率=割引率であれば、互いに打消しあうから
期末自己都合要支給額=退職給付債務でも良いのではないかというものです。したがって昇給率と割引率の差が大きければ、(2)の方法によるべきことになります。
とはいえ、このような平均残存勤務期間を見積もることさえ、結構面倒です。ということで、通常の中小企業では(3)の方法をとらざるを得ません。

そうすると、現在の会計基準の基本思考である「将来のキャッシュアウトの現在価値を負債として認識する」というところからはずれて、未だ額が確定していない過去の費用=負債性引当金という、旧来の会計思考と同一になってしまい、従来からの会計処理の方法が無理のない処理と思われます。

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10. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/21 21:53

おはつ

編集

koensuさん、ありがとうございます。

>旧来の会計思考と同一になってしまい、従来からの会計処理の方法が無理のない処理と思われます。

零細企業はこれで十分です。これ以上の"ややこしい"処理(計算)を追求する必要性が、一体どこにありましょうや!。

koensuさん、ありがとうございます。

>旧来の会計思考と同一になってしまい、従来からの会計処理の方法が無理のない処理と思われます。

零細企業はこれで十分です。これ以上の"ややこしい"処理(計算)を追求する必要性が、一体どこにありましょうや!。

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11. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/22 14:50

koensu

すごい常連さん

編集

>零細企業はこれで十分です。これ以上の"ややこしい"処理(計算)を追求する必要性が、一体どこにありましょうや!。

そうです。
中小零細企業にとっては、これが実感です。


国際会計基準の全面導入に向かって、現行の中小企業会計指針が会計基準に引っ張られすぎていて、中小零細企業では適用できていないのではないかという反省から、「中小企業会計指針」のもう一段下のレベルの会計基準を作成するようです。
下記URLをご覧下さい。

https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/establishment/20100730/press_release/20100730.pdf

おそらく、税務基準を大幅に受け入れるのでしょうが、そうするとあまりにも大会社向けと思われる法人税法の一部の規定(金融商品の時価評価など)も変えてもらいたいものです。

これは、ヨーロッパで国際会計基準全面適用の中で、「中小企業向け国際会計基準」の適用が難しいような企業に対する手当と歩調を合わせたものでしょう。ECではマイクロ企業には年次決算さえ免除しようという動きもあります。

>零細企業はこれで十分です。これ以上の"ややこしい"処理(計算)を追求する必要性が、一体どこにありましょうや!。

そうです。
中小零細企業にとっては、これが実感です。


国際会計基準の全面導入に向かって、現行の中小企業会計指針が会計基準に引っ張られすぎていて、中小零細企業では適用できていないのではないかという反省から、「中小企業会計指針」のもう一段下のレベルの会計基準を作成するようです。
下記URLをご覧下さい。

https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/establishment/20100730/press_release/20100730.pdf

おそらく、税務基準を大幅に受け入れるのでしょうが、そうするとあまりにも大会社向けと思われる法人税法の一部の規定(金融商品の時価評価など)も変えてもらいたいものです。

これは、ヨーロッパで国際会計基準全面適用の中で、「中小企業向け国際会計基準」の適用が難しいような企業に対する手当と歩調を合わせたものでしょう。ECではマイクロ企業には年次決算さえ免除しようという動きもあります。

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12. Re: 万一貸倒れが発生したときの仕訳

2010/08/22 15:46

おはつ

編集

koensuさん、ありがとうございます。

ご紹介いただきましたURLを斜め読みしましたが、(2,600,000社/2,614,900社)も占める中小企業のためを思ってなんで最初から(考えんかっ!)、って感じですね。
退職の引当金に代表される「あまりにも煩雑な」処理を求める前に、「今期は赤字だから減価償却しない」な〜んて、それこそ不届き千万な輩を取り締まる仕組みを考えてほしいもんです。

>ECではマイクロ企業には年次決算さえ免除しようという動きもあります。

これはまた大胆ですね。却って面倒になりそうな?。

ところで、本スレの表題は、「万一貸倒れが発生したときの仕訳」でした。
これが思わぬ方向(賞与引当金)に発展しましたが、うまく収まってよかったです。

本板で3大引当金について皆様よりご教示を得、最後の仕上げとして表題のことを「念のため」お伺いしたら、なんと60,000円(本例では全額)を取崩すとか。
そして、個別評価債権と一括評価債権によって取崩し方が異なることも初めて知りました。まさに、「聞いてみるもんですなぁ!」でした。。

お陰様で、3大引当金について、中小企業として、最も望ましい会計処理のあり方、適切なP/L表示の仕方等をほぼ完璧に理解・整理することが出来ました。熱くお礼申し上げます(H22盛夏)。

koensuさん、ありがとうございます。

ご紹介いただきましたURLを斜め読みしましたが、(2,600,000社/2,614,900社)も占める中小企業のためを思ってなんで最初から(考えんかっ!)、って感じですね。
退職の引当金に代表される「あまりにも煩雑な」処理を求める前に、「今期は赤字だから減価償却しない」な〜んて、それこそ不届き千万な輩を取り締まる仕組みを考えてほしいもんです。

>ECではマイクロ企業には年次決算さえ免除しようという動きもあります。

これはまた大胆ですね。却って面倒になりそうな?。

ところで、本スレの表題は、「万一貸倒れが発生したときの仕訳」でした。
これが思わぬ方向(賞与引当金)に発展しましたが、うまく収まってよかったです。

本板で3大引当金について皆様よりご教示を得、最後の仕上げとして表題のことを「念のため」お伺いしたら、なんと60,000円(本例では全額)を取崩すとか。
そして、個別評価債権と一括評価債権によって取崩し方が異なることも初めて知りました。まさに、「聞いてみるもんですなぁ!」でした。。

お陰様で、3大引当金について、中小企業として、最も望ましい会計処理のあり方、適切なP/L表示の仕方等をほぼ完璧に理解・整理することが出来ました。熱くお礼申し上げます(H22盛夏)。

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