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仕入税額控除について教えてください!

質問 回答受付中

仕入税額控除について教えてください!

2005/10/15 01:11

tyk

おはつ

回答数:11

編集

毎月の課税売上げが30万円程度の1月決算の法人です。よって消費税の免税事業者です。来年1月中に賃貸の居住用建物が完成する予定です。建築費が約5000万円かかるので、消費税は約250万円ほどになります。10月中に消費税の期間短縮届出書と課税事業者選択届出書を提出すると消費税が還付されるというのは本当でしょうか?

現在は課税売上げのみで、この建物の賃貸は2月以降に開始する予定です。2月以降は、課税売上が売上げ全体の2割、非課税売上(上記の賃貸家賃)が8割と見込んでいます。

よろしくお願いします。

毎月の課税売上げが30万円程度の1月決算の法人です。よって消費税の免税事業者です。来年1月中に賃貸の居住用建物が完成する予定です。建築費が約5000万円かかるので、消費税は約250万円ほどになります。10月中に消費税の期間短縮届出書と課税事業者選択届出書を提出すると消費税が還付されるというのは本当でしょうか?

現在は課税売上げのみで、この建物の賃貸は2月以降に開始する予定です。2月以降は、課税売上が売上げ全体の2割、非課税売上(上記の賃貸家賃)が8割と見込んでいます。

よろしくお願いします。

この質問に回答
回答

Re: 課税仕入れが発生した期間

2005/10/16 12:27

tokkan

おはつ

編集

完成日をもって工事費用の全額を仕入税額控除とすれば、非課税売上発生などのタイミングを考慮して課税期間変更すれば、お考えになられているようなことは可能だと思います。

(建設仮勘定)
消費税基本通達11 −3−6 
事業者が、建設工事等に係る目的物の完成前に行った当該建設工事等のための課税仕入れ等の金額について建設仮勘定として経理した場合においても、当該課税仕入れ等については、その課税仕入れ等をした日の属する課税期間において法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》の規定が適用されるのであるが、当該建設仮勘定として経理した課税仕入れ等につき、当該目的物の完成した日の属する課税期間における課税仕入れ等としているときは、これを認める。

完成日をもって工事費用の全額を仕入税額控除とすれば、非課税売上発生などのタイミングを考慮して課税期間変更すれば、お考えになられているようなことは可能だと思います。

(建設仮勘定)
消費税基本通達11 −3−6 
事業者が、建設工事等に係る目的物の完成前に行った当該建設工事等のための課税仕入れ等の金額について建設仮勘定として経理した場合においても、当該課税仕入れ等については、その課税仕入れ等をした日の属する課税期間において法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》の規定が適用されるのであるが、当該建設仮勘定として経理した課税仕入れ等につき、当該目的物の完成した日の属する課税期間における課税仕入れ等としているときは、これを認める。

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1. 課税仕入れが発生した期間

2005/10/16 12:08

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

まあ、間違いではありません。
平成17年10月31日までに「課税期間特例選択・変更届出書」と
「課税事業者選択届出書」を提出すれば、11月1日からは
課税事業者となり、消費税の申告納付の義務と還付を受ける
権利が生じます。

しかし、実際に課税仕入れをした日(建築費用が発生した日)が
免税事業者であった期間、すなわち平成17年10月31日以前であった
場合は、意味がありません。
免税事業者であった期間に生じた課税仕入れに係る消費税は、
仕入税額控除できません。
つまり、建築費用の大部分が課税事業者である期間、すなわち
平成17年11月1日以降に発生したのでなければ仕入税額控除を
して還付とはなりません。

実際に建築費用の大部分が課税事業者となった平成17年11月1日
以降に生じたのであれば、消費税の還付を受けることができます
ので、さらにその後の処理方法として、
1.課税事業者の選択の制度
2.課税期間の短縮特例の制度
3.課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る
消費税額の調整方法
の3つについて慎重に検討しなくてはなりませんが・・・。

まあ、間違いではありません。
平成17年10月31日までに「課税期間特例選択・変更届出書」と
「課税事業者選択届出書」を提出すれば、11月1日からは
課税事業者となり、消費税の申告納付の義務と還付を受ける
権利が生じます。

しかし、実際に課税仕入れをした日(建築費用が発生した日)が
免税事業者であった期間、すなわち平成17年10月31日以前であった
場合は、意味がありません。
免税事業者であった期間に生じた課税仕入れに係る消費税は、
仕入税額控除できません。
つまり、建築費用の大部分が課税事業者である期間、すなわち
平成17年11月1日以降に発生したのでなければ仕入税額控除を
して還付とはなりません。

実際に建築費用の大部分が課税事業者となった平成17年11月1日
以降に生じたのであれば、消費税の還付を受けることができます
ので、さらにその後の処理方法として、
1.課税事業者の選択の制度
2.課税期間の短縮特例の制度
3.課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る
消費税額の調整方法
の3つについて慎重に検討しなくてはなりませんが・・・。

返信

2. Re: 課税仕入れが発生した期間

2005/10/16 12:27

tokkan

おはつ

編集

完成日をもって工事費用の全額を仕入税額控除とすれば、非課税売上発生などのタイミングを考慮して課税期間変更すれば、お考えになられているようなことは可能だと思います。

(建設仮勘定)
消費税基本通達11 −3−6 
事業者が、建設工事等に係る目的物の完成前に行った当該建設工事等のための課税仕入れ等の金額について建設仮勘定として経理した場合においても、当該課税仕入れ等については、その課税仕入れ等をした日の属する課税期間において法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》の規定が適用されるのであるが、当該建設仮勘定として経理した課税仕入れ等につき、当該目的物の完成した日の属する課税期間における課税仕入れ等としているときは、これを認める。

完成日をもって工事費用の全額を仕入税額控除とすれば、非課税売上発生などのタイミングを考慮して課税期間変更すれば、お考えになられているようなことは可能だと思います。

(建設仮勘定)
消費税基本通達11 −3−6 
事業者が、建設工事等に係る目的物の完成前に行った当該建設工事等のための課税仕入れ等の金額について建設仮勘定として経理した場合においても、当該課税仕入れ等については、その課税仕入れ等をした日の属する課税期間において法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》の規定が適用されるのであるが、当該建設仮勘定として経理した課税仕入れ等につき、当該目的物の完成した日の属する課税期間における課税仕入れ等としているときは、これを認める。

返信

3. 建設仮勘定

2005/10/16 12:57

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

う〜〜んそうなのかなぁ?

私も建設仮勘定で建築費用を集計していた場合を考えたのですが、
基本通達11−3−6でいうところの意味は、

1.建設仮勘定で建築費用を処理していた場合、仕入税額控除は、
 実際の課税仕入れがあった課税期間で行うのが原則である。

2.しかし、建設仮勘定を完成時に建物勘定に振替えた場合、
 実際の課税仕入れがあった課税期間ではなく、その建物勘定に
 振替えた課税期間で仕入税額控除することも認める。

という意味であって、免税事業者であった課税期間に生じた課税仕入れについてまで仕入税額控除を認める、という趣旨のものではないのではないかと、私は思います。

(違うのかなぁ??????・・・ちょっと自信ナシ。)

う〜〜んそうなのかなぁ?

私も建設仮勘定で建築費用を集計していた場合を考えたのですが、
基本通達11−3−6でいうところの意味は、

1.建設仮勘定で建築費用を処理していた場合、仕入税額控除は、
 実際の課税仕入れがあった課税期間で行うのが原則である。

2.しかし、建設仮勘定を完成時に建物勘定に振替えた場合、
 実際の課税仕入れがあった課税期間ではなく、その建物勘定に
 振替えた課税期間で仕入税額控除することも認める。

という意味であって、免税事業者であった課税期間に生じた課税仕入れについてまで仕入税額控除を認める、という趣旨のものではないのではないかと、私は思います。

(違うのかなぁ??????・・・ちょっと自信ナシ。)

返信

4. Re: 建設仮勘定

2005/10/16 23:04

えっじ

常連さん

編集

 sika-sika さん。こんばんは。
 一通り拝読させていただきました。
 今回の、質問のケースは、建設会社に建物の建設を依頼しているようですが、その場合に、手付金として金銭をその建設会社に支払った場合は、「建設仮勘定」となりますが、この金銭の支出は、いわゆる、建物代の前払いであるため、消費税法で言う、「資産の譲渡」があったためその対価を支出したものではないかと考えられます。
 したがって、その建物が完成し、引渡しを受けたときに「資産の譲渡」が行われるため、消費税法で言う「課税仕入れ」を行った日は、その引渡しを受けた、来年1月になると思います。
 そのようであれば、最初にsika-sikaさんがご教示いただいている点に留意することにより、一定の還付も受けられると考えられます。

 sika-sika さん。こんばんは。
 一通り拝読させていただきました。
 今回の、質問のケースは、建設会社に建物の建設を依頼しているようですが、その場合に、手付金として金銭をその建設会社に支払った場合は、「建設仮勘定」となりますが、この金銭の支出は、いわゆる、建物代の前払いであるため、消費税法で言う、「資産の譲渡」があったためその対価を支出したものではないかと考えられます。
 したがって、その建物が完成し、引渡しを受けたときに「資産の譲渡」が行われるため、消費税法で言う「課税仕入れ」を行った日は、その引渡しを受けた、来年1月になると思います。
 そのようであれば、最初にsika-sikaさんがご教示いただいている点に留意することにより、一定の還付も受けられると考えられます。

返信

5. 私もそう思います。

2005/10/17 09:16

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

そうですね。
自家建設(自社で建設工事をする)のではなくて、他社に建築を依頼した話であれば、完成前に建設会社に支払ったお金は単なる前払金ですから、支出した段階では課税仕入れにはなりませんね。

建物の建築代金の全額(既に前払いした部分だけでなく、未払い部分もあればそれも含めて全部)が、完成・取得した時点で課税仕入れになると私も思います。

そうですね。
自家建設(自社で建設工事をする)のではなくて、他社に建築を依頼した話であれば、完成前に建設会社に支払ったお金は単なる前払金ですから、支出した段階では課税仕入れにはなりませんね。

建物の建築代金の全額(既に前払いした部分だけでなく、未払い部分もあればそれも含めて全部)が、完成・取得した時点で課税仕入れになると私も思います。

返信

6. つづき

2005/10/17 12:26

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

居住用建物の建設は他社に発注して取得するものと考えて、
ここで問題なのは、「居住用建物」の取得とは、非課税売上げ(個人からの家賃収入)に個別的に対応する課税仕入れであるという点です。
したがって、3年後に課税事業者であった場合には、「課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る消費税額の調整」をしなければならなくなります。


<前提条件>
・当社は毎年1月31日を決算日とする1年決算法人である。(当期を仮に第10期とする。)
・毎月の課税売上高は30万円、課税仕入れは20万円で毎年一定であると仮定する。
・平成17年10月31日までに「課税期間特例選択・変更届出書」を提出し、平成17年11月1日から毎回3ヶ月ごとの課税期間で消費税の申告をするものとする。
・これと同時に「課税事業者選択届出書」を提出し、11月1日から最低2年間は課税事業者として消費税の申告義務を負うものとする。
・居住用建物の完成はH18.1月とし、取得価格5千万円+消費税250万円はこの時点で全額課税仕入れとする。
・H18.2月以降は家賃収入(非課税売上)が毎月120万円(3ヶ月分では360万円)生じるものとする。
・消費税の計算は、正しくは国4%と地方1%に分けてそれぞれ計算するが、ここではまとめて5%として概算計算する。


<消費税の概算>

H17.11.1−H18.1.31の課税期間(第10期)
課税売上高 300,000円×3ヶ月=900,000円
上記の消費税額(5%) 45,000円
課税売上割合 100%(非課税売上げはなかったものとする。)
毎月の課税仕入れに係る消費税 200,000円×5%×3ヶ月=30,000円
居住用建物5千万円に係る消費税 5千万円×5%=2,500,000円
仕入税額控除合計 (30,000+2,500,000)×課税売上割合100%=2,530,000円
納付すべき消費税 45,000−2,530,000=−2,485,000すなわち還付税額2,485,000円


H18.2.1−H18.4.30の課税期間(第11期)
課税売上高 300,000円×3ヶ月=900,000円
上記の消費税額(5%) 45,000円
課税売上割合 課税売上90万円÷(課税売上90万円+非課税売上360万円)=20%
毎月の課税仕入れに係る消費税 200,000円×5%×3ヶ月=30,000円
なお、この課税仕入れは全額が「課税売上げ」と「非課税売上げ」の両方に共通して
要するものとここでは仮定して計算する。
仕入税額控除 共通消費税30,000×課税売上割合20%=6,000円
納付すべき消費税 45,000−6,000円=39,000円

H18.5.1−H18.7.31の課税期間(第11期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H18.8.1−H18.10.31の課税期間(第11期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H18.11.1−H19.1.31の課税期間(第11期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H19.2.1−H19.4.30の課税期間(第12期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H19.5.1−H19.7.31の課税期間(第12期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H19.8.1−H19.10.31の課税期間(第12期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)

ここで、「課税事業者選択不適用届出書」を平成19年8月1日から10月31日までの間に税務署に提出すれば、平成19年11月1日からは免税事業者に戻ることができます。
したがって、H19.11.1以降の課税期間は消費税の申告・納税とも不要になります。

また、ついでに「課税期間特例選択不適用届出書」を平成19年8月1日から平成20年1月31日までの間に税務署に提出すれば、平成20年2月1日から課税期間が1年に戻ります。

ここで重要なのは、平成19年8月1日から10月31日までの間に必ず課税事業者選択不適用届出書」を税務署に提出してさっさと平成19年11月1日から免税事業者に戻るということです。
(これで今回の話は全ておしまいになります。)


しかし、もしもこれを忘れてずっとそのままにしていると・・・

「課税事業者選択不適用届出書」「課税期間特例選択不適用届出書」の両方をずっと提出し忘れていたと仮定した場合、建物について課税仕入れがあった課税期間の開始日(平成17.11.1)から3年を経過する課税期間、つまり平成20年8月1日から10月31日までの課税期間において、「課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る消費税額の調整」をやらなくてはなりません。

この消費税額の調整というのは、過去3年間の平均課税売上割合を求めて、実際に建物を取得して仕入税額控除した金額(2,500,000円を100%全額控除しましたね。)が平均課税売上割合を超えている部分については、その超えている部分を国が取り戻す、というものです。

つまり、建物の消費税について100%全額を仕入税額控除した計算を認めませんよ、もう一度平均課税売上割合を使って計算しなおして、それよりも多く控除していた部分を返してください、ということです。

具体的には、
 建物の消費税2,500,000−2,500,000×平均課税売上割合=仕入税額控除を認めない金額
となります。

この「仕入税額控除を認めない金額」については、平成20年8月1日から10月31日までの課税期間の納付すべき消費税額に加算して納付することになります。

ですから、それまでにさっさと免税事業者に戻っておかないと、将来大損することになります。

居住用建物の建設は他社に発注して取得するものと考えて、
ここで問題なのは、「居住用建物」の取得とは、非課税売上げ(個人からの家賃収入)に個別的に対応する課税仕入れであるという点です。
したがって、3年後に課税事業者であった場合には、「課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る消費税額の調整」をしなければならなくなります。


<前提条件>
・当社は毎年1月31日を決算日とする1年決算法人である。(当期を仮に第10期とする。)
・毎月の課税売上高は30万円、課税仕入れは20万円で毎年一定であると仮定する。
・平成17年10月31日までに「課税期間特例選択・変更届出書」を提出し、平成17年11月1日から毎回3ヶ月ごとの課税期間で消費税の申告をするものとする。
・これと同時に「課税事業者選択届出書」を提出し、11月1日から最低2年間は課税事業者として消費税の申告義務を負うものとする。
・居住用建物の完成はH18.1月とし、取得価格5千万円+消費税250万円はこの時点で全額課税仕入れとする。
・H18.2月以降は家賃収入(非課税売上)が毎月120万円(3ヶ月分では360万円)生じるものとする。
消費税の計算は、正しくは国4%と地方1%に分けてそれぞれ計算するが、ここではまとめて5%として概算計算する。


消費税の概算>

H17.11.1−H18.1.31の課税期間(第10期)
課税売上高 300,000円×3ヶ月=900,000円
上記の消費税額(5%) 45,000円
課税売上割合 100%(非課税売上げはなかったものとする。)
毎月の課税仕入れに係る消費税 200,000円×5%×3ヶ月=30,000円
居住用建物5千万円に係る消費税 5千万円×5%=2,500,000円
仕入税額控除合計 (30,000+2,500,000)×課税売上割合100%=2,530,000円
納付すべき消費税 45,000−2,530,000=−2,485,000すなわち還付税額2,485,000円


H18.2.1−H18.4.30の課税期間(第11期)
課税売上高 300,000円×3ヶ月=900,000円
上記の消費税額(5%) 45,000円
課税売上割合 課税売上90万円÷(課税売上90万円+非課税売上360万円)=20%
毎月の課税仕入れに係る消費税 200,000円×5%×3ヶ月=30,000円
なお、この課税仕入れは全額が「課税売上げ」と「非課税売上げ」の両方に共通して
要するものとここでは仮定して計算する。
仕入税額控除 共通消費税30,000×課税売上割合20%=6,000円
納付すべき消費税 45,000−6,000円=39,000円

H18.5.1−H18.7.31の課税期間(第11期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H18.8.1−H18.10.31の課税期間(第11期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H18.11.1−H19.1.31の課税期間(第11期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H19.2.1−H19.4.30の課税期間(第12期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H19.5.1−H19.7.31の課税期間(第12期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)
H19.8.1−H19.10.31の課税期間(第12期)・・・ 同上(納付消費税 39,000円)

ここで、「課税事業者選択不適用届出書」を平成19年8月1日から10月31日までの間に税務署に提出すれば、平成19年11月1日からは免税事業者に戻ることができます。
したがって、H19.11.1以降の課税期間は消費税の申告・納税とも不要になります。

また、ついでに「課税期間特例選択不適用届出書」を平成19年8月1日から平成20年1月31日までの間に税務署に提出すれば、平成20年2月1日から課税期間が1年に戻ります。

ここで重要なのは、平成19年8月1日から10月31日までの間に必ず課税事業者選択不適用届出書」を税務署に提出してさっさと平成19年11月1日から免税事業者に戻るということです。
(これで今回の話は全ておしまいになります。)


しかし、もしもこれを忘れてずっとそのままにしていると・・・

「課税事業者選択不適用届出書」「課税期間特例選択不適用届出書」の両方をずっと提出し忘れていたと仮定した場合、建物について課税仕入れがあった課税期間の開始日(平成17.11.1)から3年を経過する課税期間、つまり平成20年8月1日から10月31日までの課税期間において、「課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る消費税額の調整」をやらなくてはなりません。

この消費税額の調整というのは、過去3年間の平均課税売上割合を求めて、実際に建物を取得して仕入税額控除した金額(2,500,000円を100%全額控除しましたね。)が平均課税売上割合を超えている部分については、その超えている部分を国が取り戻す、というものです。

つまり、建物の消費税について100%全額を仕入税額控除した計算を認めませんよ、もう一度平均課税売上割合を使って計算しなおして、それよりも多く控除していた部分を返してください、ということです。

具体的には、
 建物の消費税2,500,000−2,500,000×平均課税売上割合=仕入税額控除を認めない金額
となります。

この「仕入税額控除を認めない金額」については、平成20年8月1日から10月31日までの課税期間の納付すべき消費税額に加算して納付することになります。

ですから、それまでにさっさと免税事業者に戻っておかないと、将来大損することになります。

返信

7. Re: 仕入税額控除について教えてください!

2005/10/18 00:47

tyk

おはつ

編集

sika-sikaさん、tokkanさん、ejjiさん、皆さんありがとうございます。私が考えているほど簡単な話しではないのですね。大変参考になりました。アドバイス通りに届出書の扱いには充分注意致します。将来しっぺ返しをもらわないように・・・。
因みに、平成18年2月以降の事業年度前(1月中)に簡易課税選択届出を提出しようと考えたのですが、その場合でも消費税の調整の必要はあるのでしょうか?

sika-sikaさん、tokkanさん、ejjiさん、皆さんありがとうございます。私が考えているほど簡単な話しではないのですね。大変参考になりました。アドバイス通りに届出書の扱いには充分注意致します。将来しっぺ返しをもらわないように・・・。
因みに、平成18年2月以降の事業年度前(1月中)に簡易課税選択届出を提出しようと考えたのですが、その場合でも消費税の調整の必要はあるのでしょうか?

返信

8. 変動の調整と簡易課税について

2005/10/18 08:15

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

このややこしい「課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る消費税額の調整」の適用があるための条件は、

1.最初の固定資産取得時の課税期間が課税事業者であって、
消費税の計算方法は原則課税で、なおかつ仕入税額控除の計算が100%全額控除あるいは一括比例配分法であること。
(今回のケースでは、まさにこれに当てはまってしまいすね。)

2.3年目の課税期間が、課税事業者であり、仕入税額控除の計算方法が原則課税であること。
(免税事業者や簡易課税の場合は除かれます。)

というわけです。

したがってこの「著しい変動があった場合の消費税の調整」を受けないためには、1番いいのは免税事業者になる事ですね。

しかし、もしも課税事業者にならざるを得ない場合、例えば基準期間における課税売上高が1,000万円を超えてしまった場合は、簡易課税制度を選択しておくという手段があります。
簡易課税であれば、この調整はありません。

蛇足ながら補足しますと、
「基準期間」というのは法人の場合、「前々事業年度」であるという点にご注意ください。
「前々課税期間」ではありません。
つまり、課税期間を3ヶ月ごとに短縮したとしても、法人の事業年度は変わりませんから、基準期間の判定には何ら影響しないのです。
ご参考までに。

このややこしい「課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る消費税額の調整」の適用があるための条件は、

1.最初の固定資産取得時の課税期間が課税事業者であって、
消費税の計算方法は原則課税で、なおかつ仕入税額控除の計算が100%全額控除あるいは一括比例配分法であること。
(今回のケースでは、まさにこれに当てはまってしまいすね。)

2.3年目の課税期間が、課税事業者であり、仕入税額控除の計算方法が原則課税であること。
免税事業者簡易課税の場合は除かれます。)

というわけです。

したがってこの「著しい変動があった場合の消費税の調整」を受けないためには、1番いいのは免税事業者になる事ですね。

しかし、もしも課税事業者にならざるを得ない場合、例えば基準期間における課税売上高が1,000万円を超えてしまった場合は、簡易課税制度を選択しておくという手段があります。
簡易課税であれば、この調整はありません。

蛇足ながら補足しますと、
「基準期間」というのは法人の場合、「前々事業年度」であるという点にご注意ください。
「前々課税期間」ではありません。
つまり、課税期間を3ヶ月ごとに短縮したとしても、法人の事業年度は変わりませんから、基準期間の判定には何ら影響しないのです。
ご参考までに。

返信

9. Re: 変動の調整と簡易課税について

2005/10/18 20:25

tyk

おはつ

編集

ありがとうございます。

今日、消費税の本を購入して勉強しました。しかし何となくわかったような、わからないような・・・sika-sikaさんのご教示の方が大変参考になっております。

その本には、課税用の資産を非課税用の資産に転用云々と書いてあって・・・深みにはまりそうです。

ありがとうございます。

今日、消費税の本を購入して勉強しました。しかし何となくわかったような、わからないような・・・sika-sikaさんのご教示の方が大変参考になっております。

その本には、課税用の資産を非課税用の資産に転用云々と書いてあって・・・深みにはまりそうです。

返信

10. 転用の調整

2005/10/19 23:47

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

そうですね。
この、「変動の調整」と「転用の調整」はなかなか難しいので、私もあんまり得意ではありません。(-"-)

一応、ちょっと「転用の調整」も説明しておきますと、

1.消費税の計算で、仕入税額控除を計算する場合、その課税期間の課税売上割合が95%未満のときは課税仕入れに係る支払消費税を100%全額控除できません。
この場合は「個別対応方式」か「一括比例配分方式」で仕入税額控除を計算しなくてはなりません。

2.仕入税額控除を「個別対応方式」で計算する課税期間中に、課税仕入となる固定資産を取得した場合、その固定資産をその取得後3年以内に用途変更したときは、「転用の調整」をしなくてはなりません。

具体的には、
・非課税売上業務専用から課税売上業務専用へ用途変更した場合。
・課税売上業務専用から非課税売上業務専用へ用途変更した場合。
です。

tykさんの居住用賃貸建物は、非課税売上業務専用の固定資産ですから、これを事務所賃貸建物に用途変更した場合、この「転用の調整」に当てはまりそうな気がしますが、しかし、その前提条件である、固定資産取得課税期間が「個別対応方式」で仕入税額控除していませんね。

平成17年11月−平成18年1月の課税期間の課税売上高が95%以上あり、仕入税額控除の計算を100%全額控除しているのであれば、「個別対応方式」で計算をしていませんから、そもそも「転用の調整」はありません。

したがって、将来、その建物を課税売上業務専用へ用途変更したとしても大丈夫ですよ。(^_^)/~

そうですね。
この、「変動の調整」と「転用の調整」はなかなか難しいので、私もあんまり得意ではありません。(-"-)

一応、ちょっと「転用の調整」も説明しておきますと、

1.消費税の計算で、仕入税額控除を計算する場合、その課税期間の課税売上割合が95%未満のときは課税仕入れに係る支払消費税を100%全額控除できません。
この場合は「個別対応方式」か「一括比例配分方式」で仕入税額控除を計算しなくてはなりません。

2.仕入税額控除を「個別対応方式」で計算する課税期間中に、課税仕入となる固定資産を取得した場合、その固定資産をその取得後3年以内に用途変更したときは、「転用の調整」をしなくてはなりません。

具体的には、
・非課税売上業務専用から課税売上業務専用へ用途変更した場合。
・課税売上業務専用から非課税売上業務専用へ用途変更した場合。
です。

tykさんの居住用賃貸建物は、非課税売上業務専用の固定資産ですから、これを事務所賃貸建物に用途変更した場合、この「転用の調整」に当てはまりそうな気がしますが、しかし、その前提条件である、固定資産取得課税期間が「個別対応方式」で仕入税額控除していませんね。

平成17年11月−平成18年1月の課税期間の課税売上高が95%以上あり、仕入税額控除の計算を100%全額控除しているのであれば、「個別対応方式」で計算をしていませんから、そもそも「転用の調整」はありません。

したがって、将来、その建物を課税売上業務専用へ用途変更したとしても大丈夫ですよ。(^_^)/~

返信

11. Re: 転用の調整

2005/10/22 00:04

tyk

おはつ

編集

ありがとうございます。

この一週間でかなり勉強になりました。
しっかりと試算した上で、消費税の届出をします。

ありがとうございます。

この一週間でかなり勉強になりました。
しっかりと試算した上で、消費税の届出をします。

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