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特別損失について

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特別損失について

2007/10/18 00:26

dondoko

おはつ

回答数:10

編集

はじめまして。dondokoと申します。

早速ですが質問です。

現在、仕掛在庫1千万円のソフトウェア開発があります。
しかし納期遅延やコスト増のため、開発中止となる見込みです。
開発中止損として特別損失に計上するか、売上原価を計上するか悩んでおります。

特別損失を選択した場合と売上原価で処理した場合、それぞれのメリット、デメリットを教えていただけないでしょうか。

また、二つのうちいずれかの処理を行ったとして、来期以降、開発が再開されたとします。その場合、経理的になにか行う処理などはあるでしょうか? 期をまたいでしまっているので、原価を戻したり・・・などは行わないという理解でいいのでしょうか。

質問が取り留めなくなってしまって申し訳ありません。
どなたかアドバイスお願いいたします。



はじめまして。dondokoと申します。

早速ですが質問です。

現在、仕掛在庫1千万円のソフトウェア開発があります。
しかし納期遅延やコスト増のため、開発中止となる見込みです。
開発中止損として特別損失に計上するか、売上原価を計上するか悩んでおります。

特別損失を選択した場合と売上原価で処理した場合、それぞれのメリット、デメリットを教えていただけないでしょうか。

また、二つのうちいずれかの処理を行ったとして、来期以降、開発が再開されたとします。その場合、経理的になにか行う処理などはあるでしょうか? 期をまたいでしまっているので、原価を戻したり・・・などは行わないという理解でいいのでしょうか。

質問が取り留めなくなってしまって申し訳ありません。
どなたかアドバイスお願いいたします。



この質問に回答
回答

Re: 特別損失について

2007/10/18 07:52

PTA

すごい常連さん

編集

売上原価か特別損失か、好きな方を選択できるとする根拠は何でしょうか?

基本的には、会計原則は、財務諸表作成者の恣意性や利益操作を排除するように設計されています。そんなに都合よく処理を選択することは困難です。

特別損失とは、企業会計原則6および同注解18によれば、
「特別損失とは、固定資産売却損、転売以外の目的で取得した有価証券売却損、災害による損失等の臨時的に発生する損失、過年度における引当金の修正損、過年度における減価償却の修正損、過年度におけるたな卸資産評価の訂正損等の前期損益修正損をいう。

なお、特別損失に属する項目であっても、金額の僅少なもの又は毎期経常的に発生するものは、経常損益計算に含めることができる。」

一般的には、臨時的な支出、それも災害のような予期せぬ出来事か、過年度の損益修正によるものでなければ特別損失には計上できません。

通常の製造や開発において、単なる失敗や見通しの甘さから失敗作ができたり、開発中止となった場合は、通常の業務上の費用の中で処理すべきと考えます。売上原価か営業外費用としての仕掛品廃棄損までかと思います。また、単なる中断であって、将来、開発がその時点から再開する可能性が高いのであれば、仕掛品のままでも良いかなと思います。

なお、売上原価、特別損失のいずれでも処理できるというシナリオが書けるとして、メリット・デメリットがどうかということについては、一概に言えないと思います。
原価率や経常利益を気にする企業であれば、そのような費用は、できるだけ原価に含めないようにしたいでしょう。逆に、特別損失は、原則として「その他」という表記は認められませんので「開発中断損失」とか適切な名称をつけて記載しなければならず、ある意味、企業の恥ずかしい部分を公表することになります。それを嫌がる経営者もいます。また、経常利益が出すぎると逆に値下げ要求が強くなるとか、そういう場合は、あえて原価を増やすようなシナリオを書くこともあるでしょう。
結局、最終利益は変わりませんから、損益計算書のどの部分を良く見せたいかという方針次第でしょう。(本音を言えば、会計原則を逸脱しない範囲でうまくシナリオを考え監査法人を納得させて、財務諸表の見栄えを少しでも会社方針に合わせることが、経理・IR担当者の腕の見せ所かもしれません)

だから、冒頭の質問をさせていただいたというわけです。



売上原価か特別損失か、好きな方を選択できるとする根拠は何でしょうか?

基本的には、会計原則は、財務諸表作成者の恣意性や利益操作を排除するように設計されています。そんなに都合よく処理を選択することは困難です。

特別損失とは、企業会計原則6および同注解18によれば、
「特別損失とは、固定資産売却損、転売以外の目的で取得した有価証券売却損、災害による損失等の臨時的に発生する損失、過年度における引当金の修正損、過年度における減価償却の修正損、過年度におけるたな卸資産評価の訂正損等の前期損益修正損をいう。

なお、特別損失に属する項目であっても、金額の僅少なもの又は毎期経常的に発生するものは、経常損益計算に含めることができる。」

一般的には、臨時的な支出、それも災害のような予期せぬ出来事か、過年度の損益修正によるものでなければ特別損失には計上できません。

通常の製造や開発において、単なる失敗や見通しの甘さから失敗作ができたり、開発中止となった場合は、通常の業務上の費用の中で処理すべきと考えます。売上原価か営業外費用としての仕掛品廃棄損までかと思います。また、単なる中断であって、将来、開発がその時点から再開する可能性が高いのであれば、仕掛品のままでも良いかなと思います。

なお、売上原価、特別損失のいずれでも処理できるというシナリオが書けるとして、メリット・デメリットがどうかということについては、一概に言えないと思います。
原価率や経常利益を気にする企業であれば、そのような費用は、できるだけ原価に含めないようにしたいでしょう。逆に、特別損失は、原則として「その他」という表記は認められませんので「開発中断損失」とか適切な名称をつけて記載しなければならず、ある意味、企業の恥ずかしい部分を公表することになります。それを嫌がる経営者もいます。また、経常利益が出すぎると逆に値下げ要求が強くなるとか、そういう場合は、あえて原価を増やすようなシナリオを書くこともあるでしょう。
結局、最終利益は変わりませんから、損益計算書のどの部分を良く見せたいかという方針次第でしょう。(本音を言えば、会計原則を逸脱しない範囲でうまくシナリオを考え監査法人を納得させて、財務諸表の見栄えを少しでも会社方針に合わせることが、経理・IR担当者の腕の見せ所かもしれません)

だから、冒頭の質問をさせていただいたというわけです。



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No. タイトル 投稿者 投稿日時
0 dondoko 2007/10/18 00:26
1
Re: 特別損失について
PTA 2007/10/18 07:52
2 dondoko 2007/10/18 10:08
3 せびら 2007/10/19 06:32
4 PTA 2007/10/19 07:24
5 せびら 2007/10/19 11:21
6 PTA 2007/10/19 12:32
7 せびら 2007/10/19 12:38
8 dondoko 2007/10/19 23:20
9 karz 2007/10/20 01:50
10 せびら 2007/10/20 22:38