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貸倒引当金戻入益って?

質問 回答受付中

貸倒引当金戻入益って?

2006/07/21 15:42

marusikaku

おはつ

回答数:4

編集

はじめましてです。
前期に初めて一般債権の貸倒引当金を見積もり、計上しました。
今期の見積額が前期より少なくなるため戻入益が発生しますが、この戻入益って営業収益・事業外収益・特別収益のどこに整理するのですか?
いろいろ調べてみると「特別利益」って書いているものが多いのですが、営業活動に伴う債権の貸倒引当金なので、引当時の費用科目は「販売費」にしているし、毎年同じ処理をすることもあり、「特別利益」っていうのがちょっと違和感があります。
「費用の戻し」や「営業収益」せめて「事業外収益」で処理するのは間違いなのでしょうか?
ご教示お願いします。

はじめましてです。
前期に初めて一般債権の貸倒引当金を見積もり、計上しました。
今期の見積額が前期より少なくなるため戻入益が発生しますが、この戻入益って営業収益・事業外収益・特別収益のどこに整理するのですか?
いろいろ調べてみると「特別利益」って書いているものが多いのですが、営業活動に伴う債権の貸倒引当金なので、引当時の費用科目は「販売費」にしているし、毎年同じ処理をすることもあり、「特別利益」っていうのがちょっと違和感があります。
「費用の戻し」や「営業収益」せめて「事業外収益」で処理するのは間違いなのでしょうか?
ご教示お願いします。

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1. Re: 貸倒引当金戻入益って?

2006/07/25 13:38

marusikaku

おはつ

編集

DISKYさん、o_kさんありがとうございます。
確かに前期損益を修正するための戻入なので基本的には「特別利益」以外ありえないのですね。良く分かりました。
ただ、当社の場合は前期末の営業債権額より今期末が少なくなったために発生した戻入なので、その辺りが違和感を感じていたところだったのですが、戻入額の発生要因別に考えてみると言うのは思いも寄りませんでした。目からウロコの感です。随分気持ちがスッキリしました。
金額的にも少額ですし、実務対応は「営業外利益」に計上する方向で会計士さんと調整したいと思います。
素人の質問に親切にお答えいただきありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。

DISKYさん、o_kさんありがとうございます。
確かに前期損益を修正するための戻入なので基本的には「特別利益」以外ありえないのですね。良く分かりました。
ただ、当社の場合は前期末の営業債権額より今期末が少なくなったために発生した戻入なので、その辺りが違和感を感じていたところだったのですが、戻入額の発生要因別に考えてみると言うのは思いも寄りませんでした。目からウロコの感です。随分気持ちがスッキリしました。
金額的にも少額ですし、実務対応は「営業外利益」に計上する方向で会計士さんと調整したいと思います。
素人の質問に親切にお答えいただきありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。

返信

2. Re: 貸倒引当金戻入益って?

2006/07/25 02:27

おけ

さらにすごい常連さん

編集

ではどうするのか、といいますと、
まず、2と3が原因の場合には、
債権という金融システムに基づいて算出された利益
ですから、営業とは無関係であり、
営業外収益区分がふさわしいといえます。

ところが、原因の1〜3を区別するのは
容易ではありません。
むしろ、区別をすると、会社の恣意的判断が
大きく加わる恐れがあります。

となると、あえて区別はせず、
戻入額の全額をどちらかへ寄せて計上するのが
良いといえます。

ここまでくれば、あとは話が簡単です。

どの原因が強いのか明確には言えませんから、
金額で推測するより他ありませんし、
重要性の原則を考えれば、
金額が小さいのなら原則どおり特別利益計上を
しなくてもOKだといえます。

ということで、戻入額が小さければ
1や2の原因が強いだろうと推測できますから、
営業外収益に計上させれば足ります。
(DISKYさんお書きの注解からもOKとなります。)

戻入額が大きい場合には、
3の原因が強いか、
2の原因でも経常的には起こらない要因が背景にあると
推測できるので、
特別利益に計上させる必要があります。

実務では、だいたいこんな見分け方で
やっているところが多いようです。

ではどうするのか、といいますと、
まず、2と3が原因の場合には、
債権という金融システムに基づいて算出された利益
ですから、営業とは無関係であり、
営業外収益区分がふさわしいといえます。

ところが、原因の1〜3を区別するのは
容易ではありません。
むしろ、区別をすると、会社の恣意的判断が
大きく加わる恐れがあります。

となると、あえて区別はせず、
戻入額の全額をどちらかへ寄せて計上するのが
良いといえます。

ここまでくれば、あとは話が簡単です。

どの原因が強いのか明確には言えませんから、
金額で推測するより他ありませんし、
重要性の原則を考えれば、
金額が小さいのなら原則どおり特別利益計上を
しなくてもOKだといえます。

ということで、戻入額が小さければ
1や2の原因が強いだろうと推測できますから、
営業外収益に計上させれば足ります。
(DISKYさんお書きの注解からもOKとなります。)

戻入額が大きい場合には、
3の原因が強いか、
2の原因でも経常的には起こらない要因が背景にあると
推測できるので、
特別利益に計上させる必要があります。

実務では、だいたいこんな見分け方で
やっているところが多いようです。

返信

3. Re: 貸倒引当金戻入益って?

2006/07/25 02:25

おけ

さらにすごい常連さん

編集

あー、確かに私も、しばーらくの間
違和感を持ち続けていましたから、よく分かります。

最近になってようやく分かりかけてきた感がありますが、
これが本当かどうかはまだ分かりません・・・。

以下、DISKYさんとはちょっと違う視点から
長文を記してみますので、ご参考になれば幸いです。


これは、貸倒引当金の性格から来ているんです。

貸倒引当金というのは、来期のために、
当期末の債権に対して計上するものですよね。

このとき、前期引当残高は、当期とは関係ないところ、
つまりは前期末に存在していた債権に対する引当で
生じていたものとなります。

となれば、当期分の決算書を作成するに当たっては、
前期引当額は本来、当期とは無関係の損益として
その全額を前期修正扱い(全額を戻入益)とすべきです。

しかし、貸倒引当金は現実の損益ではなく、
見積で計上するものです。
それにも関わらず前期分と当期分とを
厳格に分けてしまうと、
見積で生じた損益によって、
収益・費用をいたずらに肥大化させる恐れがあります。

それを避けるため、
簿記会計の世界では差額補充法を原則としておりますし、
税務もこれを認めております。


ここから、貸倒引当金繰入・戻入の
基本パターンが決まります。

【基本パターン】

前期引当額<当期引当額の場合
:追加計上で当期費用扱い
 → 債権の性質により販管費or営業外費用

前期引当額>当期引当額の場合
:差額戻入で前期修正扱い
 → 特別利益


ただ、話はここで終わりません。
(なもんで、長くなります。
 私のまとめ方も悪いのですが。 m(_ _)m )


前期貸倒引当金計上額と当期のそれとで
差額が出た場合に、
主な発生原因として考えられるのは、
次の3つとなりましょう。

1.債権額の変動
2.取引先の信用度や経済情勢などの変化
3.前期見積の誤り

このとき、
3は明らかに前期修正対象ですから、
これが原因なら、戻入は特別利益に間違いありません。

しかし、
1は当期に起こった事実が関係していますし、
2は自社では左右できない事実ですが
経常的に起こる可能性がありますので、
これらが原因なら、
戻入が特別利益だとは言い難くなって参ります。

あー、確かに私も、しばーらくの間
違和感を持ち続けていましたから、よく分かります。

最近になってようやく分かりかけてきた感がありますが、
これが本当かどうかはまだ分かりません・・・。

以下、DISKYさんとはちょっと違う視点から
長文を記してみますので、ご参考になれば幸いです。


これは、貸倒引当金の性格から来ているんです。

貸倒引当金というのは、来期のために、
当期末の債権に対して計上するものですよね。

このとき、前期引当残高は、当期とは関係ないところ、
つまりは前期末に存在していた債権に対する引当で
生じていたものとなります。

となれば、当期分の決算書を作成するに当たっては、
前期引当額は本来、当期とは無関係の損益として
その全額を前期修正扱い(全額を戻入益)とすべきです。

しかし、貸倒引当金は現実の損益ではなく、
見積で計上するものです。
それにも関わらず前期分と当期分とを
厳格に分けてしまうと、
見積で生じた損益によって、
収益・費用をいたずらに肥大化させる恐れがあります。

それを避けるため、
簿記会計の世界では差額補充法を原則としておりますし、
税務もこれを認めております。


ここから、貸倒引当金繰入・戻入の
基本パターンが決まります。

【基本パターン】

前期引当額<当期引当額の場合
:追加計上で当期費用扱い
 → 債権の性質により販管費or営業外費用

前期引当額>当期引当額の場合
:差額戻入で前期修正扱い
 → 特別利益


ただ、話はここで終わりません。
(なもんで、長くなります。
 私のまとめ方も悪いのですが。 m(_ _)m )


前期貸倒引当金計上額と当期のそれとで
差額が出た場合に、
主な発生原因として考えられるのは、
次の3つとなりましょう。

1.債権額の変動
2.取引先の信用度や経済情勢などの変化
3.前期見積の誤り

このとき、
3は明らかに前期修正対象ですから、
これが原因なら、戻入は特別利益に間違いありません。

しかし、
1は当期に起こった事実が関係していますし、
2は自社では左右できない事実ですが
経常的に起こる可能性がありますので、
これらが原因なら、
戻入が特別利益だとは言い難くなって参ります。

返信

4. Re: 貸倒引当金戻入益って?

2006/07/21 16:10

DISKY

すごい常連さん

編集

まず貸倒引当金ですが、費用ではありません。その証拠に会社から
書き込みの内容から察するに洗替法ではなく、差額補充法を採用されていると思いますが、来期の見積高が当期残高より少なかったので戻しいれることになります。これは前期の損益(損失として計上しましたよね)を修正するという性格がありますから、特別利益となります。

まず営業活動に関わる収益ではありませんから「営業収益」ではありません。
過年度において貸倒引当金を資産計上すると同時に費用もしくは損益として計上していますが、「前期の費用」ですので当期において戻しいれることは不可能です。
(B/Sは引き継いでいくものですが、P/Lは引き継ぎません)
企業会計原則注解12によると「金額の僅少なもの又は毎期経常的に発生するものは、経常損益計算に含めることができる。」とありますので、営業外利益としても計上できますが、どちらかというと例外的な処理であり、基本は特別利益となります。

まず貸倒引当金ですが、費用ではありません。その証拠に会社から
書き込みの内容から察するに洗替法ではなく、差額補充法を採用されていると思いますが、来期の見積高が当期残高より少なかったので戻しいれることになります。これは前期の損益(損失として計上しましたよね)を修正するという性格がありますから、特別利益となります。

まず営業活動に関わる収益ではありませんから「営業収益」ではありません。
過年度において貸倒引当金を資産計上すると同時に費用もしくは損益として計上していますが、「前期の費用」ですので当期において戻しいれることは不可能です。
(B/Sは引き継いでいくものですが、P/Lは引き継ぎません)
企業会計原則注解12によると「金額の僅少なもの又は毎期経常的に発生するものは、経常損益計算に含めることができる。」とありますので、営業外利益としても計上できますが、どちらかというと例外的な処理であり、基本は特別利益となります。

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