先日(8月3日)、税源移譲による増税について、書き込みをした者です。その節は、的確なコメントありがとうございました。
その後、本問題が議論された国会議事録を見つけました。
あとにも先にも、法律制定1年後のこの国会議論しかないようです。
国会議事録 19年6月13日の「衆議院 財務金融委員会」 議事録20号(No.241〜266)より
■共産党佐々木憲昭氏
(定率減税の廃止の影響は別として)増税対象者は、大体3百万人ぐらいじゃないかと思いますが、その程度じゃありませんか。
□総務省大臣官房審議官 岡崎 浩巳氏
課税所得が前年に比べて増減するという原因にはさまざまなものがございまして・・・所得の経年的変化を把握するということは困難でございます・・・所得が前年に比べて減少する人の数につきましては、お答えをいたしかねるところでございます。
■佐々木(憲)委員
前年度より所得減となったものには、どの程度増税になるか。
□岡崎氏
基本的には、最大で97,500円増加することがあるというのは事実でございます。
■佐々木(憲)委員
なぜ所得減の者に税金の軽減措置をとらないのか。
□岡崎氏
所得の変動は、多かれ少なかれ、多くの納税者に現実には生ずるものでございます。その結果、御指摘のようなケースもございますし、逆に、所得が急に増加した場合などは減税の方が多くなるようなケースもあるわけでございます。こういうすべての変動に対しまして税額の調整を行うということは、事務執行面などを考えましても困難でございます。
■佐々木(憲)委員
最後に、尾身大臣、・・・・この(救済措置)対象にならない方々についても検討をするというぐらいはお答えをいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○尾身国務大臣 (別の問題に答え、質問には答えず。)
以上
驚くべきことは、
1.「所得が急に増加した場合などは減税の方が多くなるようなケースもあるわけでございます」という問題意識である。前年は失業していた人が今年の途中から就職した人、非正規社員から正社員となった人などは、所得は急増でしょう。これと、今年になって失業などにより所得が前年より減少する者を同列に考え、租税公平を装っていること。
2.税改正で増税対象者の出るのは知っているが、どのくらいの人数かは分らないと平然と答えていること。
3.事務執行面が大変だから、増税になる者は出るがやむをえないと答えていること。
4.尾身大臣は救済についてなにも回答をしていないこと。佐々木氏もその回答を追及していないこと。
一言で言えば、租税法律主義、租税公平主義は、わが国には存在しないということです。
政治を論ずる場ではない本掲示板に、少々生臭い書き込みとなり申し訳ありません。
前回、おチエを拝借した方々へのお礼と、猛暑の中、お仕事にうち込んでおられる皆さまの納涼に超怖「国会怪談」として少しはお役にたてるのではないかと考え、以上ご報告いたします。
妄言多謝
先日(8月3日)、税源移譲による増税について、書き込みをした者です。その節は、的確なコメントありがとうございました。
その後、本問題が議論された国会議事録を見つけました。
あとにも先にも、法律制定1年後のこの国会議論しかないようです。
国会議事録 19年6月13日の「衆議院 財務金融委員会」 議事録20号(No.241〜266)より
■共産党佐々木憲昭氏
(定率減税の廃止の影響は別として)増税対象者は、大体3百万人ぐらいじゃないかと思いますが、その程度じゃありませんか。
□総務省大臣官房審議官 岡崎 浩巳氏
課税所得が前年に比べて増減するという原因にはさまざまなものがございまして・・・所得の経年的変化を把握するということは困難でございます・・・所得が前年に比べて減少する人の数につきましては、お答えをいたしかねるところでございます。
■佐々木(憲)委員
前年度より所得減となったものには、どの程度増税になるか。
□岡崎氏
基本的には、最大で97,500円増加することがあるというのは事実でございます。
■佐々木(憲)委員
なぜ所得減の者に税金の軽減措置をとらないのか。
□岡崎氏
所得の変動は、多かれ少なかれ、多くの納税者に現実には生ずるものでございます。その結果、御指摘のようなケースもございますし、逆に、所得が急に増加した場合などは減税の方が多くなるようなケースもあるわけでございます。こういうすべての変動に対しまして税額の調整を行うということは、事務執行面などを考えましても困難でございます。
■佐々木(憲)委員
最後に、尾身大臣、・・・・この(救済措置)対象にならない方々についても検討をするというぐらいはお答えをいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○尾身国務大臣 (別の問題に答え、質問には答えず。)
以上
驚くべきことは、
1.「所得が急に増加した場合などは減税の方が多くなるようなケースもあるわけでございます」という問題意識である。前年は失業していた人が今年の途中から就職した人、非正規社員から正社員となった人などは、所得は急増でしょう。これと、今年になって失業などにより所得が前年より減少する者を同列に考え、租税公平を装っていること。
2.税改正で増税対象者の出るのは知っているが、どのくらいの人数かは分らないと平然と答えていること。
3.事務執行面が大変だから、増税になる者は出るがやむをえないと答えていること。
4.尾身大臣は救済についてなにも回答をしていないこと。佐々木氏もその回答を追及していないこと。
一言で言えば、租税法律主義、租税公平主義は、わが国には存在しないということです。
政治を論ずる場ではない本掲示板に、少々生臭い書き込みとなり申し訳ありません。
前回、おチエを拝借した方々へのお礼と、猛暑の中、お仕事にうち込んでおられる皆さまの納涼に超怖「国会怪談」として少しはお役にたてるのではないかと考え、以上ご報告いたします。
妄言多謝