なかなか大変なことになりましたね。
お見舞い申し上げます。
まあ、私の私見では、その友人が腹が立つのはわかるけれど、しかしだからといってsebiraさんに当たるのは、筋違いもはなはだしいように感じました。
まあ、いつもこんな感じの人で、これが「普通」なのでしたら、そんなもんだとあきらめるしかありませんが。(笑)
友人の主張を読んでいて思ったことは、所得税と住民税のあいだにおける「税源移譲」は、そのことだけでいえば、増税も減税もないとおもいますよ。
ただし、これはあくまでも国全体での話です。
1.去年も今年も職業や収入に異動がない個人の場合には、「税源移譲」による増税も減税もないでしょう。
(いうまでもありませんが、定率減税の廃止とか、そういう「税源移譲」以外の要素については、ここでは考慮しません。)
2.去年は収入がたくさんあり、今年は退職などの理由により収入が大幅に減った人
この場合は、所得税減税の恩恵は受けられず、(平成19年の所得が少ないので、所得税の減税の恩恵はない。)しかし住民税は前年の所得(つまり平成18年の所得)に対してかかってきますから、住民税の増税は負担することになります。
3.去年は収入がほとんどなく、今年は就職などにより収入が多い人
この場合には、所得税減税の恩恵は受けられます。(平成19年の所得はたくさんあるから。)
そして、去年の所得がほとんどないので、住民税の増税は、今年1年だけありませんね。(去年の所得がほとんどないので、これに対する住民税も生じないので、増税の影響は今年だけ受けない。)
「税源移譲」前の1.+2.+3.=「税源移譲」後の1.+2.+3.
となりますので、全体としては、増税も減税もないという話なのだろうと思います。
もちろん、2.の人は納得いかないことでしょうが。
ただ、根本的に「違うな。」と感じるのは、
>優秀な税務官僚諸氏が大方の国民が納得する方法を一晩で作成できるはずだ。
というところです。
税金というのは、国会で決められた法律に従って負担させられる、というのが根本的な仕組みです。
これを「租税法律主義(そぜいほうりつしゅぎ)日本国憲法30条、日本国憲法84条」といい、何人(なんぴと)も法律の根拠がなければ、租税を賦課されたり、徴収されたりすることがないとする考え方で、近代の民主主義国家における最も基本的な原理です。
つまり、税法をはじめ法律というのは、優秀な税務官僚諸氏になんか任せてはいけないのです。
そういう発想こそがそもそもの間違いのもとなのではないでしょうか。
むしろ官僚なんかに任せるから、税金を取ることばかりに仕組みが傾いてしまうのです。
また、そういう友人は、選挙のときにちゃんと投票にいきましたか?
選挙前だけ口当たりのよいことを言っている政党に投票していませんか?
税法の細かい内容については、いろいろ私も不満はありますが、しかし国民の代表によって選ばれた国会議員によって、最終的に法律が決められている点に関しては、まちがいがないところです。
その友人について感じたことは、悪態ばかりをつく前に、もうちょっと自分自身について振り返ってみる必要があるようにも思います。
近年の税制に関する議論は、所得の大小に関して言えば、全体として低所得者層に対してもビシビシ課税負担を増加させる傾向にありますが、そのへんも理解されていますか?
・所得税や相続税の累進課税を緩和する政策・・・高額所得者や資産家に対する減税政策
・消費税の税率アップ・・・経済的余裕の少ない層(低所得者層)に対してより負担が増加する
といった流れは、緩急の差こそあれ、日本に限らず先進諸国全体で進んでいる傾向です。
(その友人にとっては、どちらかというと厳しい方向ですよ。)
こういった政策に対しては長所・短所がありますから、当然、賛成論・反対論の両方があります。
その両方の内容(片方だけではもちろんダメ)についてある程度知っていますか?
というわけで、何がいいたいかというと、ケンカするのはいつでもできますが、大切なことは、対話をとおして議論を深めることだと思います。
友人との議論が、有意義な方向に向かうことをお祈り致しております。
(偉そうに書いてすみません。)
なかなか大変なことになりましたね。
お見舞い申し上げます。
まあ、私の私見では、その友人が腹が立つのはわかるけれど、しかしだからといってsebiraさんに当たるのは、筋違いもはなはだしいように感じました。
まあ、いつもこんな感じの人で、これが「普通」なのでしたら、そんなもんだとあきらめるしかありませんが。(笑)
友人の主張を読んでいて思ったことは、所得税と住民税のあいだにおける「税源移譲」は、そのことだけでいえば、増税も減税もないとおもいますよ。
ただし、これはあくまでも国全体での話です。
1.去年も今年も職業や収入に異動がない個人の場合には、「税源移譲」による増税も減税もないでしょう。
(いうまでもありませんが、定率減税の廃止とか、そういう「税源移譲」以外の要素については、ここでは考慮しません。)
2.去年は収入がたくさんあり、今年は退職などの理由により収入が大幅に減った人
この場合は、所得税減税の恩恵は受けられず、(平成19年の所得が少ないので、所得税の減税の恩恵はない。)しかし住民税は前年の所得(つまり平成18年の所得)に対してかかってきますから、住民税の増税は負担することになります。
3.去年は収入がほとんどなく、今年は就職などにより収入が多い人
この場合には、所得税減税の恩恵は受けられます。(平成19年の所得はたくさんあるから。)
そして、去年の所得がほとんどないので、住民税の増税は、今年1年だけありませんね。(去年の所得がほとんどないので、これに対する住民税も生じないので、増税の影響は今年だけ受けない。)
「税源移譲」前の1.+2.+3.=「税源移譲」後の1.+2.+3.
となりますので、全体としては、増税も減税もないという話なのだろうと思います。
もちろん、2.の人は納得いかないことでしょうが。
ただ、根本的に「違うな。」と感じるのは、
>優秀な税務官僚諸氏が大方の国民が納得する方法を一晩で作成できるはずだ。
というところです。
税金というのは、国会で決められた法律に従って負担させられる、というのが根本的な仕組みです。
これを「租税法律主義(そぜいほうりつしゅぎ)日本国憲法30条、日本国憲法84条」といい、何人(なんぴと)も法律の根拠がなければ、租税を賦課されたり、徴収されたりすることがないとする考え方で、近代の民主主義国家における最も基本的な原理です。
つまり、税法をはじめ法律というのは、優秀な税務官僚諸氏になんか任せてはいけないのです。
そういう発想こそがそもそもの間違いのもとなのではないでしょうか。
むしろ官僚なんかに任せるから、税金を取ることばかりに仕組みが傾いてしまうのです。
また、そういう友人は、選挙のときにちゃんと投票にいきましたか?
選挙前だけ口当たりのよいことを言っている政党に投票していませんか?
税法の細かい内容については、いろいろ私も不満はありますが、しかし国民の代表によって選ばれた国会議員によって、最終的に法律が決められている点に関しては、まちがいがないところです。
その友人について感じたことは、悪態ばかりをつく前に、もうちょっと自分自身について振り返ってみる必要があるようにも思います。
近年の税制に関する議論は、所得の大小に関して言えば、全体として低所得者層に対してもビシビシ課税負担を増加させる傾向にありますが、そのへんも理解されていますか?
・所得税や相続税の累進課税を緩和する政策・・・高額所得者や資産家に対する減税政策
・消費税の税率アップ・・・経済的余裕の少ない層(低所得者層)に対してより負担が増加する
といった流れは、緩急の差こそあれ、日本に限らず先進諸国全体で進んでいる傾向です。
(その友人にとっては、どちらかというと厳しい方向ですよ。)
こういった政策に対しては長所・短所がありますから、当然、賛成論・反対論の両方があります。
その両方の内容(片方だけではもちろんダメ)についてある程度知っていますか?
というわけで、何がいいたいかというと、ケンカするのはいつでもできますが、大切なことは、対話をとおして議論を深めることだと思います。
友人との議論が、有意義な方向に向かうことをお祈り致しております。
(偉そうに書いてすみません。)