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こまってます。(固定資産売却)

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こまってます。(固定資産売却)

2009/06/23 18:56

step

おはつ

回答数:5

編集

いつも勉強させてもらってます。
当社AはB会社に簿価5,000,000円の建物資産を1,000,000円で売却しました。
仕訳は

 預金/1,000,000 建物/5,000,000
売却損/4,000,000

でいいと思うのですが、消費税はどうなるのですか?

また、同族会社への売却なのですが、贈与には当たりませんか?

教えてください。

いつも勉強させてもらってます。
当社AはB会社に簿価5,000,000円の建物資産を1,000,000円で売却しました。
仕訳

 預金/1,000,000 建物/5,000,000
売却損/4,000,000

でいいと思うのですが、消費税はどうなるのですか?

また、同族会社への売却なのですが、贈与には当たりませんか?

教えてください。

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1. Re: こまってます。(固定資産売却)

2009/06/23 21:25

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

簿記の仕訳としては正しいのですが、問題は消費税なんですよね。

建物を1,000,000円で売却したのですから、課税売上げ1,000,000円(税込)とならないと困ります。

そのため、売却による課税売上げの計上と、売却損益の計算を別々にわけて考えます。


<税込経理の場合の仕訳例>
消費税コードは、a・・・課税売上げ、z・・・対象外取引、とします。

1.売却代金を全額収益(課税売上げ)とします。
 ○○預金 1,000,000 / 建物売却益 1,000,000(a)

2.建物の簿価を費用損失に計上します。
 建物売却損 5,000,000(z) / 建物 5,000,000

3.売却益と売却損を相殺します。
 建物売却益 1,000,000(z) / 建物売却損1,000,000(z)

なお、建物売却益、建物売却損は、固定資産売却益、固定資産売却損でもOKです。


これで、損益計算書上の建物売却損は、5,000,000−1,000,000=4,000,000円になっていますから、最初にstepさんがした仕訳とまったく同じになっていますね。

また、消費税の課税売上げは、消費税コード(a)のついている収益ですから、1,000,000円のみです。

これで損益計算書の建物売却損も、消費税の課税売上げもバッチリOKですね。

簿記の仕訳としては正しいのですが、問題は消費税なんですよね。

建物を1,000,000円で売却したのですから、課税売上げ1,000,000円(税込)とならないと困ります。

そのため、売却による課税売上げの計上と、売却損益の計算を別々にわけて考えます。


<税込経理の場合の仕訳例>
消費税コードは、a・・・課税売上げ、z・・・対象外取引、とします。

1.売却代金を全額収益(課税売上げ)とします。
 ○○預金 1,000,000 / 建物売却益 1,000,000(a)

2.建物の簿価を費用損失に計上します。
 建物売却損 5,000,000(z) / 建物 5,000,000

3.売却益と売却損を相殺します。
 建物売却益 1,000,000(z) / 建物売却損1,000,000(z)

なお、建物売却益、建物売却損は、固定資産売却益、固定資産売却損でもOKです。


これで、損益計算書上の建物売却損は、5,000,000−1,000,000=4,000,000円になっていますから、最初にstepさんがした仕訳とまったく同じになっていますね。

また、消費税の課税売上げは、消費税コード(a)のついている収益ですから、1,000,000円のみです。

これで損益計算書の建物売却損も、消費税の課税売上げもバッチリOKですね。

返信

2. Re: こまってます。(固定資産売却)

2009/06/23 21:37

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

さて、次の問題は、その建物の売却代金1,000,000円がその建物の適正な時価であるか否かという問題です。

その建物の適正な時価がだいたい1,000,000円くらいならいいのですが、そうでない場合には問題があります。


もしも適正な時価よりも低い金額で安く売却したのでしたら、それは法人税法上、相手側に対する寄附金となります。

たとえば、適正な時価が3,000,000円であるとした場合、実際の売却代金1,000,000円との差額2,000,000円は、建物売却損ではなくて、寄附金2,000,000円となります。

つまり、最終的な仕訳としては、
 ○○預金   1,000,000 / 建物 5,000,000
 寄附金   2,000,000
 建物売却損 2,000,000

となります。

そして寄附金は企業会計上は費用損失になりますので、仕訳上の科目としては、わざわざ寄附金とはせずに、建物売却損に含めておくこともできます。
つまり、上記の仕訳で寄附金をなしにして、建物売却損4,000,000としておくわけですね。

しかし法人税法上は、どういう仕訳をしようとも、あくまでも寄附金2,000,000円が費用損失になっているものと考えて、寄附金の損金不算入の申告調整を別表で行います。(具体的な調整方法はめんどくさいので割愛します。)

つまり、実際の売却金額が適正な時価よりも低いと、「寄附金の損金不算入」という法人税法上、不利な申告調整(税金が増えるor欠損金が減る調整)をしなければならないわけです。


そうは言っても、建物の適正な時価なんて・・・まあ、通常はまずわかりません。
不動産鑑定士にでも鑑定してもらえればバッチリなんですけどね。

一応の目安としては、当初の購入金額(取得原価)から正しく計算された所有期間分の減価償却累計額を引いた金額(本来あるべき簿価)をもって時価とみなす、というのもあります。

それと大きくズレていない、ほどほどの金額でしたらまあたぶん大丈夫でしょう。

さて、次の問題は、その建物の売却代金1,000,000円がその建物の適正な時価であるか否かという問題です。

その建物の適正な時価がだいたい1,000,000円くらいならいいのですが、そうでない場合には問題があります。


もしも適正な時価よりも低い金額で安く売却したのでしたら、それは法人税法上、相手側に対する寄附金となります。

たとえば、適正な時価が3,000,000円であるとした場合、実際の売却代金1,000,000円との差額2,000,000円は、建物売却損ではなくて、寄附金2,000,000円となります。

つまり、最終的な仕訳としては、
 ○○預金   1,000,000 / 建物 5,000,000
 寄附金   2,000,000
 建物売却損 2,000,000

となります。

そして寄附金は企業会計上は費用損失になりますので、仕訳上の科目としては、わざわざ寄附金とはせずに、建物売却損に含めておくこともできます。
つまり、上記の仕訳で寄附金をなしにして、建物売却損4,000,000としておくわけですね。

しかし法人税法上は、どういう仕訳をしようとも、あくまでも寄附金2,000,000円が費用損失になっているものと考えて、寄附金の損金不算入の申告調整を別表で行います。(具体的な調整方法はめんどくさいので割愛します。)

つまり、実際の売却金額が適正な時価よりも低いと、「寄附金の損金不算入」という法人税法上、不利な申告調整(税金が増えるor欠損金が減る調整)をしなければならないわけです。


そうは言っても、建物の適正な時価なんて・・・まあ、通常はまずわかりません。
不動産鑑定士にでも鑑定してもらえればバッチリなんですけどね。

一応の目安としては、当初の購入金額(取得原価)から正しく計算された所有期間分の減価償却累計額を引いた金額(本来あるべき簿価)をもって時価とみなす、というのもあります。

それと大きくズレていない、ほどほどの金額でしたらまあたぶん大丈夫でしょう。

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3. Re: こまってます。(固定資産売却)

2009/06/24 12:37

step

おはつ

編集

回答ありがとうございます。
sika-sikaさん大変親切な回答ありがとうございます。
振替伝票で入力しているのですが、

              預消費税/  50,000 
 預金/1,050,000    建物/5,000,000
売却損/4,000,000

と解釈してよろしいですか?

回答ありがとうございます。
sika-sikaさん大変親切な回答ありがとうございます。
振替伝票で入力しているのですが、

              預消費税/  50,000 
 預金/1,050,000    建物/5,000,000
売却損/4,000,000

と解釈してよろしいですか?

返信

4. Re: こまってます。(固定資産売却)

2009/06/24 13:31

しかしか

さらにすごい常連さん

編集

えーと、会社は税抜方式(仮払消費税・仮受消費税を使う方法)で経理しているのですね。
それから、預金に振り込まれた売却金額は、全部で1,000,000円ではなくて、1,050,000円なのですね?

そういうことであれば、最終的には

 ○○預金 1,050,000 / 仮受消費税 50,000
 売却損  4,000,000 / 建物   5,000,000

となります。

消費税の申告書を作成する上で必要な「課税売上げ」の金額を、会計ソフトで集計させる場合には、一度「課税売上げ」の金額を入力しなくてはいけません。
(わかっているとは思いますが。)


一応、念のため税抜方式で仕訳を書いておきます。

1.売却金額1,050,000円を全額収益(課税売上げ)とする。
 ○○預金 1,050,000 / 売却益 1,000,000(a)
                 仮受消費税 50,000

2.建物の簿価を費用損失に振替える。
 売却損 5,000,000(z) / 建物 5,000,000

3.売却益と売却損を相殺する。
 売却益 1,000,000(z) / 売却損 1,000,000(z)


上記の仕訳をした結果、最初に書いた仕訳とまったく同じになります。

えーと、会社は税抜方式(仮払消費税・仮受消費税を使う方法)で経理しているのですね。
それから、預金に振り込まれた売却金額は、全部で1,000,000円ではなくて、1,050,000円なのですね?

そういうことであれば、最終的には

 ○○預金 1,050,000 / 仮受消費税 50,000
 売却損  4,000,000 / 建物   5,000,000

となります。

消費税の申告書を作成する上で必要な「課税売上げ」の金額を、会計ソフトで集計させる場合には、一度「課税売上げ」の金額を入力しなくてはいけません。
(わかっているとは思いますが。)


一応、念のため税抜方式で仕訳を書いておきます。

1.売却金額1,050,000円を全額収益(課税売上げ)とする。
 ○○預金 1,050,000 / 売却益 1,000,000(a)
                 仮受消費税 50,000

2.建物の簿価を費用損失に振替える。
 売却損 5,000,000(z) / 建物 5,000,000

3.売却益と売却損を相殺する。
 売却益 1,000,000(z) / 売却損 1,000,000(z)


上記の仕訳をした結果、最初に書いた仕訳とまったく同じになります。

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5. Re: こまってます。(固定資産売却)

2009/06/24 14:55

step

おはつ

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sika-sikaさん
大変わかりやすい回答ありがとうございます。
また、わからない時はお願いいたします。

sika-sikaさん
大変わかりやすい回答ありがとうございます。
また、わからない時はお願いいたします。

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